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中耳炎になった中高齢者。5年生が6人そろって検査する前に診断できました。前にも見たことある患者とはいえ、すごいすごい。
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMcps0808968
投稿情報: 09:00 カテゴリー: clinical problem solving | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
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うまくいっていないことを検証するのって医者はあまりやらない。大切なのだけど。
結核の治療中に患者さんが悪化したときに何を考えるか?
結核治療中の患者さんの悪化の原因は、結核に関係するもの(①, ②)と関係しないもの(③, ④)の2つに大別できる。
① 治療の失敗 (treatment failure)
結核の治療の原則は多剤併用と規則正しい服薬と十分な投薬量・期間の3つである。これが遵守されない場合は、治療は失敗することが多い。
治療効果の判定は、塗沫でみとめる菌量の減少や培養の陰性化をもってなされる(通常、治療開始後2ヶ月で培養は陰性化すべきである。ただし、抗酸菌の減少を定量的に評価することは注意が必要である)。治療の失敗とは、培養陽性が続くまたは再発のことをいい、代表的な原因としては、不適切な服薬、耐性菌の存在、吸収などの薬物動態上の問題、検査室での問題(塗沫検査での見落としや感受性試験の間違い)などが考えられる。
② 初期悪化 (paradoxical reaction)
初期悪化は治療の経過で見られる一時的な臨床像の悪化(X線写真での陰影拡大、胸水、リンパ節腫脹、発熱など)で、特にHIVとTbの共感染症例に多く見られる(免疫再構築症候群と同様の概念と考えられている)。HIV陽性症例では28%に、陰性症例では10%に見られたとの報告がある。したがって、直ちに失敗や耐性菌の出現、薬剤熱(副作用)と判断しないことが大切である。
③ 基礎疾患の悪化
活動性結核のリスクファクターを表1に示す。
このうち、入院期間中に悪化する可能性があるものとしては、HIV(→日和見感染)、珪肺(→呼吸不全)、慢性腎不全(→心不全・尿毒症)、透析(→動脈硬化による急性心筋梗塞AMIや脳卒中stroke)、免疫抑制状態(→日和見感染)、移植後(→日和見感染)が考えられる。
④ 新たな疾患の出現
入院中に起こりうる患者さんの状態を悪化させるイベントとして、以下のようなものが考えられる。
(a)心血管系: ①深部静脈血栓症DVT→肺塞栓PE
②心房細動Af→AMIやstrokeなど
(b)炎症・感染: ①肺炎・ライン感染・尿路感染→敗血症
②アナフィラキシーなど
(c)内分泌: ①不適切な血糖コントロール→糖尿病性ケトアシドーシスなど
(d)医原性: ①薬剤の副作用→腎障害や肝障害
②外科的処置→出血など
(e)その他: ①精神的ストレス
②誤嚥→窒息
③転倒→骨折→脂肪塞栓や廃用症候群など
参考文献
・レジデントのための感染症診断マニュアル 第2版 2008 医学書院
・Harrison’s Principles of Internal Medicine, 18th Ed, 2011, McGraw-Hill Professional
・Breen R., et al., “Paradoxical reactions during tuberculosis treatment in patients with and without HIV co-infection” Thorax, 2004, 59:704-707
投稿情報: 07:41 カテゴリー: 学生レポート | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
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これはよくできたレポートだ。だいたい、学生のレポートは良くできているが、それにしても出色。こういうのが書けるようになったのだから、学生のレベルは上がってるんだと思う。
心不全と肺炎の鑑別について
肺炎や心不全の鑑別は、問診や身体所見を詳細に取ることで、陽性LRを上昇あるいは陰性LRを低下させ、診断をより確実なものに近づけることができる。
(1)問診
肺炎 |
心不全 |
感染徴候(発熱,咳,鼻汁,膿性痰,悪寒戦慄etc),基礎疾患(嚥下障害,COPD etc),症状(呼吸困難感,胸痛etc),易感染性(免疫不全,ステロイド,免疫抑制薬etc),シック・コンタクト,環境(集団生活,社会,住居etc) |
基礎疾患(弁膜症,心筋症,高血圧,不整脈etc), 症状(発作性夜間呼吸困難感,泡沫状痰etc)など |
ただし、呼吸困難感・発熱・咳のように、両者は似たような症状を来すことが多いため、問診だけで鑑別を行うことは難しい。
(2)身体所見・検査所見
肺炎…Heckerlingの診断スコア1)(胸部X線浸潤影が認められる時に、①体温,②心拍数,③クラックル,④呼吸音,⑤喘息の既往、の五項目に各1点を加える。4〜5点は肺炎を強く肯定{LR=8.2}。0〜1点は肺炎を否定する{LR=0.3}。)
心不全…S3 gallop{感度:12〜32%、特異度:95〜96%、陽性LR:5.7、陰性LR:NS}、異常なvalsalva反応{感度:95%、特異度:88%、陽性LR:7.6、陰性LR:0.1}など。2)
これらに比べて低い尤度比を持つクラックル・浮腫・頸静脈怒張なども、心不全の元となる基礎疾患を持つ患者では、より正確なうっ血性心不全の徴候となる。例えば、心不全の患者にクラックルが適用された場合、肺動脈楔入圧≧20mmHgとなる感度は19〜64%、特異度は82〜94%、陽性LRは3.4となる。2) このように、所見の合成により診断精度は上昇するが、これらの所見は呼吸困難をきたす他の疾患でも見られるため、所見のみでは精度は不十分である。
病歴や身体所見に検査所見を加えることで、診断精度はさらに上昇する。例えば、BNPは心不全のマーカーとして有用である。BNPは心室の心筋細胞から分泌され、利尿や血管平滑筋拡張により容量負荷や心筋細胞の伸展を和らげる働きを持つ。正常値は100 pg/mL未満であり、心不全の診断では、100pg/mLをカットオフ値とすると陽性的中率は83.4%、50pg/mL未満の陰性的中率は96%である。3)
3)画像所見
画像診断はしばしば肺炎の診断に使われている。肺炎のX線所見には、一般に濃厚で境界明瞭な不透過陰影・浸潤陰影・air bronchogramが見られる。心不全では肺静脈圧の亢進があるため上肺野の血管径が増大し、進行すると間質性肺水腫となり、肺野の線状陰影・網状陰影・Kerley’s B lineが出現する。4) Kerley’s B lineは心不全の特異度が95%、感度が97%となり感染症との鑑別に比較的有用である。5) しかし、読影は行う人間の能力や経験によって左右されるので、X線のみで診断を行うことは難しい場合がある。
【まとめ】
心不全と肺炎は、胸部X線で似たような所見を示すことがあり、合併することも多いため、画像診断のみで区別をすることは難しい。したがって、問診や複数の身体所見・検査所見を組み合わせて総合的に判断することが重要である。
【参考文献】
1) Heckerling PS, Tape TG, Wigton RS, et al: Clinical prediction rule for pulmonary infiltrates. Annals of Internal Medicine 113: 664–670, 1990.
2) マクギーの身体診察, 訳:柴田寿彦,診断と治療社 (2009/12), p242-246, p353-360
3) Wallach's Interpretation of Diagnostic Tests 9th edition, Mary A.Williamson MT(ASCP) PhD, L.Michael Snyder, Lippincott Williams & Wilkins (2011/5/), p77-79
4) 標準放射線医学 第6版, 監修:高島力 佐々木康人, 医学書院(2001/10), p204-257
5) Daniel A. Lichtenstein, MD, FCCP and Gilbert A. Mezière, MD, Relevance of Lung Ultrasound in the Diagnosis of Acute Respiratory Failure* The BLUE Protocol. CHEST 2008;134;117-125;Prepublished online April 10,2008;
6)レジデントのための感染症マニュアル 第2版, 青木眞, 医学書院, p482
投稿情報: 07:39 カテゴリー: 学生レポート | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
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ぼくは記憶力がよくない。理解力も(実は)あまりよくない。概念の理解には反復と時間が必要で、ときに何年、何十年もかかってようやくコンセプトを理解することも珍しくない。
周辺領域の勉強はだから大変で、三歩進んで二歩下がればよいほうで、ときに後退することも多い。内科についてはUpToDateで疑問解決することが多い。Dynamedはとってるけど、なぜかほとんど使わない(理由は僕にもわからない)。原著論文までいくことはあまりない。昔はNEJMのレビューを丁寧に読んでいたけど、年をとると自分が知っているところを重複して勉強するのが面倒になるので、これはあまり僕には効率的な方法ではない。で、読みやすい単行本を時々読むかケアネットDVDということになる。
漢方も外来で「プロ漢方」を参照するのだが、系統的に勉強したい。場当たり的な素人処方なのがわれながらもどかしい。浅岡先生のDVDは面白いけど、あのメロートークはせっかちな僕にはすこしスローで眠くなる。語学講座全部倍速で聞いている祟りである。DVDも倍速で観たいと思っていたら、ありました。便利なアプリ
いやいや、こりゃ便利。これでiphoneにぶちこんで漢方勉強し直している。実に勉強になる、、、というか今まで全然理解してなかったのね、僕。何度も繰り返し勉強である。全部観るぞ。
投稿情報: 10:30 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
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うちでは毎週研修医に英語でプレゼンしてもらい、一文一文読みながら鑑別を挙げていく。というわけで、プレゼンターが大事な情報を外したりしているとケースはとたんに難しくなる。
今日のケースも大事な情報オミットだったのでわけ分からなくなったけど、それを差し置いても難しいケースだった。これを問診と診察で診断するのはまず不可能(思いつき診断でないかぎり)。画像と血液検査が必須のまれなケースでした。
投稿情報: 08:39 カテゴリー: clinical problem solving | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
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内田樹先生の新作。久しぶりの単著である。内容は「いつもの話」なのだが、実に面白かった。
「はじめの一歩」は長年のお気に入りマンガなのだが(ほんとうに長年、というのにふさわしい長さですが)、ぼくのベストバウトは10年以上、「鷹村守vsブライアン・ホーク」である。もともと、矛盾に満ちたキャラの鷹村が好きなんですね。
本書は内田先生の放談を文字おこしし、ゲラに手を入れた本である。このような「談話」的本は新潮社の得意とする所だ。作りが作りなだけにこういう本を嫌う人もいるけど、本はプロダクツがナンボである。たくさんの労力を費やしたらよい本ができるとは限らず、芭蕉の五七五のようにすっと作っても何百年も残る名句・名文もある(もっとも、その一句ができるにいたるまでの過程でたくさんの努力があるのだろうけど、それは「定量化」できないから勘案されないのである)。鷹村守が型にはまらないフリーのボクシングスタイルで強烈に強いのと同様、内田先生もフリートークでそのよさが浮き出てくるようにぼくは思う。講演よりも、対談、対談よりも宴会トークの方が面白い印象がある。ただ、そのロジックはとても精緻で、おそらくはゲラに筆を入れる際に、その躍動感あふれる言葉に、精緻なロジックを織り込んでいくのだと推測する。
とにかく、相変わらず納得納得の本である。ちょっとだけ抜粋。
ですから、「私だけが「正解」を語っている」という主張をなすことは、それ自体が原理的に間違っている。そう主張する人は、彼の「正解」に背馳するデータを過小評価するか無視するか悪意ある捏造だとみなすようになる。必ずそうなります。そうやって、知的な「遮眼帯」を自分で自分に装着してしまう。人間である以上しかたがない。それは「私だけが正解を語っている」という言明を始めたことの論理的な帰結なのです。だったら、そういうピットフォールに落ち込まないように、自説の正しさに常に留保をつけておく節度が必要だと僕は思います。「私はとりあえず手持ちのデータに基づいて、正しいことが事後的に明らかになる蓋然性が高い見通し」を述べている。しあし、私はすべてのデータを網羅したわけではなく、これから起きる出来事のすべてを予見できるはずもないので、私の見通しは誤る可能性がある」という宣言を議論の出発点に置くべきなのです。そのときにはじめて「私が吟味しなかったデータを吟味した人」、「私が予測しなかった出来事を予測した人」との生産的な対話が成立する。
シンプルなステートメントですが、この内容の話をほとんど毎日回診でやっている。このステートメントがアプライできる話題に、ほぼ毎日遭遇する。自分の間違っている可能性を伴う節度がいかに得難い産物であるか、ということであろう。
投稿情報: 11:04 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
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