この話も、本当はネットに挙げたくはなかったのです。絶対怒られるから。何を言っても。
とはいえ、何も言わなければさらにデマが広がってしまうというジレンマが生じてしまいます。よって、ここでマスクについても説明します。これも長いですよ。
実は、マスクについての考え方について、新しく説明すべきことはあまりありません。どうしてかというと、その考え方は、
検査の考え方
と全く同じだからです。すなわち、
マスクの属性
だけで、マスクを論じてはならない。マスクがどのように飛沫の放出を防ぐかとか、防がないとか、富岳のシミュレーションでどうだとか、そういう「マスクの性能」は議論の一部をなすけれども、議論の全てではないってことです。
察しの良い読者はお気づきでしょう。そう、実はマスクの議論も、検査の議論同様、
状況の判断
が大事なのです。もう少し詳しく説明しますね。
マスクの効果についてはすでにメタ分析が出ています。メタ分析とは、「分析の分析」のことで、複数の研究データをまとめて、これを活用してさらに巨大なデータとして活用分析する手法のことです。この研究はマスクのみならず、「距離を取る」(いわゆるソーシャルディスタンス、この研究ではphysical distancingと称されている)や目の保護の効果も調べられています。この研究についてはすでに言及しましたが、もう少し詳しく見てみましょう。
Chu DK, Akl EA, Duda S, Solo K, Yaacoub S, Schünemann HJ, et al. Physical distancing, face masks, and eye protection to prevent person-to-person transmission of SARS-CoV-2 and COVID-19: a systematic review and meta-analysis. The Lancet [Internet]. 2020 Jun 1 [cited 2020 Jun 25];0(0). Available from: https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(20)31142-9/abstract
まず、この研究は世界的に重要なコロナウイルス感染症である、中東呼吸器症候群(MERS)、重症急性呼吸器症候群(SARS)、そして今回の新型コロナウイルス疾患(COVID-19)について調べています。COVID-19のみのデータでないことに少し注意が必要です。
まずは、ソーシャルディスタンス。この効果はかなりはっきり出ています。これはCOVID-19のみの場合もそうですし、SARS、MERSといった昔の?コロナウイルス感染を加味した場合もそうです。要するにコロナウイルス感染は飛沫感染がメインの感染経路であり、飛沫感染対策の根幹は「距離」にあるのです。接触感染もCOVID-19には寄与していますが、接触感染は距離だけでは防ぎ難いところがあります。世界保健機関(WHO)も指摘しているように、COVID-19は飛沫感染がメイン、接触感染はサブ、そしてエアロゾルなどその他の感染経路は「稀」な感染パターンなのです。この「程度の問題」を正しく理解するのは極めて大事です。
そして、距離を1m確保するだけでリスクは半分近くに減らされます。2m確保できれば、ぐっと小さくなります。2m以上の距離をとっても、これ以上のリスク減少はあまり得られません。だからこそ「2mの確保が大事」「2mがだめなら、せめて1m」なのです(論文のFigure 3 B)。
では、マスクはどうか。
まず、医療機関ではマスクの効果ははっきりしています。SARS、MERS、COVID-19という3種類のコロナウイルス感染に対する医療機関内でのマスクの効果を吟味すると、はっきりとマスクを着用していたほうが感染リスクが減ることが示されています。病院内でコロナウイルス感染対策をするときは、マスクは非常に重要なことが分かります(Figure 4)。
では、医療機関の外、つまり一般の社会においてはどうか。
これは微妙です。まず、研究の数が多くありません。そして、3つの臨床研究はいずれも2002−2003年に流行したSARSに関するもので、COVID-19に関する研究はこのメタ分析では示されていません(やはりFigure 4)。
ですが、SARSのデータを用いると、フォレストプロットでは市中でのマスクの防止効果は「ある」と示されています。外でもマスクをしたほうがよいのかもしれない。
もう少し、このデータを丁寧に見る必要があります。マスクをした群では244人中、37人の感染が見られました。そして、マスクをしていない群では481人中101人に感染が見られました。つまり15%vs21%。マスクをすると、リスクは6%減っていたのです。
6%のリスク減は非常に大きい。マスクの効果は絶大です。
街にめっちゃ感染がはびこっているときは。
つまり、マスクの効果はマスクをしていないと、2割も感染してしまうような超極端にやばい状況下でのみはっきりと示されているのです。ぼくは2003年に北京に住んでいてクリニックでSARS感染対策をしていましたが、ぼくの記憶が確かならば、当時の中国ではソーシャルディスタンスみたいな概念を強調してはいませんでした。医療機関ではみんなマスクをしていましたが、街を歩いている人はそれほどマスクにこだわっていませんでした。もっとも、繁華街の王府井(ワンフーチン)はゴーストタウンみたいになっていて、人の出入りは激減してはいましたが。
もうちょっと丁寧にデータを見てみてください。マスクをすると、たしかにリスクは減ります。しかし、それでも15%の人は感染してしまっているのです。マスクはリスクを減らしはしますが、1割以上が感染しているわけで、リスクヘッジの手法としては少しも「決定打」になっていはしないことを意味しています。少なくとも「マスクをすれば大丈夫」ってことは全然ない。
ちなみに、目の防御についてはMERSとSARSについては防御効果が統計的有意差を持って示されていますが、COVID-19については研究がひとつしかなく、研究規模も小さい上に両群で感染ゼロだったためにその効果ははっきりしないままになっています(Figure 6)。
さて、医療機関内でのマスクの効果はかなり堅牢な研究データが出ています。しかし一般社会におけるマスクの効果は研究数も少ないですし、その効果もSARS以外では示されておらずCOVID-19についてははっきりしないままです。では、どうしてこのような違いが出てしまうのでしょうか。
単純に言えば病院の中のほうがデータが集めやすい、対象者を追跡しやすいという「便利さ」の問題があるでしょう。しかし、他にも理由があります。
それは、「病院の中には感染者がたくさんいて、感染リスクが高い」ことです。
感染リスクが高ければ高いほど、その防御策の効果ははっきりと統計的有意差を持って示されます。感染リスクがもともと低い状況下だと、そもそもリスクが低いわけだから、対策の効果は示しにくい。
5mの高さからジャンプしたとき、パラシュートの効果は示されるでしょうか。おそらく示されないでしょうし、パラシュートが絡まってかえって危ないかもしれません。では、500mの高さならどうか。これなら、明確にパラシュートの効果は示されることでしょう。
リスクが高ければ高いほど防御策の効果は出やすい。リスクが低くなるほど、防御策の効果はでにくい。リスクがめっちゃ小さい状況下では、防御策はほとんど効果がないばかりか、返って逆効果にすらなりかねない。
あれ?この話、どこかで耳にしたことなかったでしょうか。
そうです。検査の話です。事前確率=リスクがある程度高い状態では検査の効果ははっきりしています。PCRも意味がある。しかし、事前確率がとても低くなると、PCRの効果は下がってしまい、場合によっては偽陽性のリスクが高く出て有害にすらなってしまいます。
マスクも同じです。感染がかなり広がっている場合、例えば指定医療機関内などではマスクの効果は絶大で、感染リスクを減らしてくれます。しかし、感染者が非常に少ないコミュニティーではリスクはほとんど、場合によっては全く減りません。もともと少ないリスクをさらに減らすのはそもそも難しい、という単純な一般法則があるためです。マスクに限らず、すべての防御策は同じ原則に従います。
ぼくは2月に某テレビ番組に出演して、「マスクなんて意味ない」という発言だけがキャプチャーされて「マスク不要論者」のレッテルを貼られ、かなり激しく攻撃されました。切り取り、怖いですね。
2月中旬の日本ではコロナウイルス感染者はほとんど存在していませんでした。ちょうど本稿を書いている6月25日の神戸市のように。ほとんど感染者がいない場合には、マスクを着用しようが、しまいが、リスクは減りません。だから、「意味ない」だったのです。
晴れているときに雨傘をさしても意味がありません(日傘として使うなら別ですが)。かといって、雨が降っているときに傘をささないのも間違っています。「あのとき(晴れてるとき)傘をさしても意味ないじゃないか」と怒られても困ります。
コトバの断片だけを見て、全部決めつけてしまう。条件を無視して怒り出してしまう。コロナウイルス感染問題で、こういう人がとてもたくさん見つかっています。これはコロナウイルスが惹起した新たな精神状態なのか、もともとそういう人だったのをコロナウイルスが暴き出したのか、ぼくにはよく分かりませんが、「情報の断片」を見て、周囲の状況や「コトバの全体」を見ずに、ヒステリックにブチ切れてしまう。やばいです。非常にやばい態度です。なので、「ぶちっ」と来たら、まずはいきなりツイッターでクソリプするのではなく、大きく深呼吸して文章全部を読みましょう。ゆっくりと、繰り返し。
今でも西浦博先生が「42万人死ぬ」と言ってたのに死ななかったじゃないか、デマ野郎。みたいに怒る人がいますが、「何も対策を取らなければ」という条件を完全に無視しています。もちろん、たくさんの対策をとったわけで、日本はそのおかげでなんとか第一波を乗り越えようとしているさなかです。西浦先生に感謝こそすれ、恨まれるいわれはないのです。スウェーデンのようにゆるい対策をとっていた国がどうなったか。経済活動をどんどん無鉄砲に再開したり、あちこちでデモ活動をやって集団を作ってしまったアメリカ合衆国がいま「第二波一歩手前」にまで感染者を増やした事実をどう考えるのか。テキサス州、フロリダ州、アリゾナ州はそれぞれ1週間で2万4千、2万2千、1万7千の新規のコロナ感染者を発生させています(“We’ve been hit badly”, Fauci warns of US coronavirus surge [Internet]. [cited 2020 Jun 25]. Available from: https://www.aljazeera.com/news/2020/06/fauci-testify-coronavirus-cases-surge-200623122027159.html)。アメリカでは本稿執筆時点で12万人以上の方がCOVID-19のために命を落としています。あれこれ対策をとっていたにもかかわらず、です。
CDCやWHOの「マスク着用」の推奨も同様です。「CDCもマスク着用しろと言っている」とこれまたクソリプがぼくのところに飛んできますが、これも「条件」を無視しています。
CDCは「ソーシャルディスタンスを保つ他の方法が困難」な公共の場で、特にコミュニティでとても感染が多いときに布マスクを着用しましょう、と推奨しているのです。条件を無視するのはとても危険です(CDC. Coronavirus Disease 2019 (COVID-19) [Internet]. Centers for Disease Control and Prevention. 2020 [cited 2020 Jun 25]. Available from: https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/prevent-getting-sick/cloth-face-cover.html)。
なんで効果が確認されていない布マスクなのか、についてもCDCは明言しています。医療用のマスクはリスクの高い医療現場で用いるべきだからです。とくにアメリカでは一時期、本気の本気でマスクやガウンが枯渇しましたから(日本でもそうでした)。
ときに布マスクが「感染防御に効果がない」ことは以前から知られていて、古くはインフルエンザみたいな症状についてのランダム化比較試験で、医療用マスクよりも感染リスクが高く、「マスクをしなくていい(してもいい)」対照群に比べてすら、感染リスクが高いことが示されています(MacIntyre CR, Seale H, Dung TC, Hien NT, Nga PT, Chughtai AA, et al. A cluster randomised trial of cloth masks compared with medical masks in healthcare workers. BMJ Open. 2015 Apr 1;5(4):e006577.)。
CDCの布マスクの推奨は、そういうデータと文脈の中での、「やむをえず」の選択肢であり、積極的に採択すべきオプションではないんです。しかも、布マスクは「感染防御」には役に立たない。あくまでも自分が感染者だった場合に「周りに広めない」ことが目的です。これについてはデータがあり、布マスクをしていると周りにウイルスは広げにくいのです(Bae S, Kim M-C, Kim JY, Cha H-H, Lim JS, Jung J, et al. Effectiveness of Surgical and Cotton Masks in Blocking SARS–CoV-2: A Controlled Comparison in 4 Patients. Annals of Internal Medicine [Internet]. 2020 Apr 6 [cited 2020 Jun 25]; Available from: https://www.acpjournals.org/doi/10.7326/M20-1342)。
この論文、これを書いているときに気づいたのですが、2020年6月2日に掲載が撤回(Retraction)されています。なんでなんでしょうねー。
一時期のニューヨーク市のように街で感染が爆発的に増えていて、誰もが感染者かもしれない、という疑念を持っていて、かつ家にいられない、かつ距離が保てないときは、、、という「かつ」を何度も重ねた限定的条件下では布マスクの効果は期待できたわけです。こういう文脈を無視してはいけません。
ちゃんと文章を読むこと。ちゃんと話者の「言いたいこと」を理解すること。「言っているように見えること」ではなく。断片的な言葉尻をとらえて、文脈を無視してブチ切れても、コロナ問題は少しも解決しませんし、その人物がより立派な人物になるわけでもありません。
さて、そんなわけで、マスクの効果は「感染者がそれなりに多い状態」で期待される事はわかりました。しかし、よくよくデータを見てみると、「マスクをしてもやはり感染はしてしまう」人は多いわけで、「マスクが絶対的なソリューション(解決策)」ではないことは、上述のとおりです。
そこで、様々な工夫がもたらされています。
まずは、N95などの「ベターなマスク」の活用です。N95は密閉性が高く、理論的には通常の医療用マスクよりも防御効果は高いことが知られています。ただ、現実世界での臨床研究では、医療用マスクよりも呼吸器感染症を減らす、という決定的なエビデンスには乏しいのもまた事実です(Smith JD, MacDougall CC, Johnstone J, Copes RA, Schwartz B, Garber GE. Effectiveness of N95 respirators versus surgical masks in protecting health care workers from acute respiratory infection: a systematic review and meta-analysis. CMAJ. 2016 May 17;188(8):567–74.)。実験室内のデータとリアルワールドのデータは必ずしも合致しない、の一例です。
とはいえ、院内感染のリスクは非常に高いため、ぼくらはレッドゾーン、すなわちCOVID-19確定患者がいる病棟(集中治療室含む)では基本的にはN95マスクを医療者に着用させていました。N95が枯渇した場合は通常の医療用マスクで代替できると思いますが、現段階ではN95でやるのが良いと思います。これはエボラ対策のときにも活用された一種の経験値です(まだ、研究の余地はあります)。
ユニバーサルマスキング、という概念も提唱されるようになりました。これは無症状の感染者もいるのだから、「だれもが感染者」という前提でみんなでマスクをしましょう、というコンセプトです。ここから派生して、病院職員はどこにいてもいつでもマスクをしましょう、患者にもマスクをさせましょう、という病院内の「ユニバーサルマスキング」というコンセプトもあります(Klompas M, Morris CA, Sinclair J, Pearson M, Shenoy ES. Universal Masking in Hospitals in the Covid-19 Era. New England Journal of Medicine. 2020 May 21;382(21):e63.
追加のレター、Klompas M, Morris CA, Shenoy ES. Universal Masking in the Covid-19 Era. New England Journal of Medicine. 2020 Jun 3;0(0):null.)。
ただし、ユニバーサルマスキングの提唱者も、その効果は医療機関とか、持続的に密な人間との接触(いわゆる三密)が派生する場合にのみ効果が期待され、外に出るときにいつもマスクを着けることが「ユニバーサルマスキング」なのだ、とは主張していません。ここでも「こういう条件下ではユニバーサルマスキングですよ」という文脈を理解することが大事で、文脈を無視して文章やコトバの一部を切り取って自分の主張に寄り添うように都合よく使用してはいけません。
ユニバーサルマスキングの効果がどのくらいあるのかは、今後の検証が待たれるところです。ぼくは医療機関の中では原則マスク、というオリジナルなユニバーサルマスキングのコンセプトには反対しません。職場でも病院内ではマスクをしています。が、自室(教授室)ではマスクはしていません。ぼくしか、人はいないですし。
さて、マスクの効果は感染経路の遮断が目的です。いろんなことがマスクについて語られ、様々なデータの分析もありますが、とにかくマスクの期待される効果は「感染経路の遮断」であり、それ以外にはまったくありません。
で、すでにデータで確認したように、ある程度感染者がいる状態では、マスクの着用で感染が減らせる(少なくとも医療用マスクなら)ことが期待できます。同時に、ある程度感染者がいる状態では、感染はゼロにできず、少なからぬ人たちはマスク着用にも関わらず感染してしまいます。
条件を変えて考えてみましょう。では、感染者がめっちゃ少ない状況ではどうか。この場合、コミュニティーにほとんどウイルスがいない状態、ということを意味しています。この場合のマスク着用効果はほとんどないか、全然ないかのどちらかでしょう。だって、ウイルスいないんだもん。いないウイルスの遮断効果は期待できません。
よって、そういう場合はマスク着用の意味は(ほとんど)ないでしょう。本稿を書いている段階での、神戸市はこれに該当しますし、日本の大多数の地域では同じことが言えるでしょう。
こういうときは、少なくとも路上でマスクを必須にする必要はありません。集団が発生するような場所ではマスクを着けてもいいですが、たとえ着けていなくても目くじらを立てるほどのことはないでしょう。マスク警察みたいに怒り出す人がでると、むしろそっちのほうがいろいろリスクとすら思います。
運動したりして、マスクの着用が熱中症など他のリスクを惹起するときはマスクはしないほうがいいです。また、ソーシャルディスタンスが維持できているときはマスクの意味はゼロでしょう。何度か申し上げていますが、ぼくは周りに人がいない状態でジョギングしますが、マスクは着けません。
さて、地域に感染症が増え始めて、ある程度感染者が周囲にいるような状況下で、かつ集団発生が防げない状態ではマスクの効果は期待できます。このとき、とくに建物の中や電車などではマスクの着用が推奨されます。
が、すでに指摘したようにマスクだけではリスクヘッジにはなりません。やはりソーシャルディスタンスが確保される方がずっと優先されます。マスクを着けるけど隣の席に座る、みたいな矛盾満点な行為をとってはいけません。
さらに感染者が増えたときには、、、この場合はマスクもソーシャルディスタンスも不十分、ということになるかもしれません。そのときはステイホーム、という選択肢になります。
つまり、マスクを着用することによって利益が得られる「状況」のマージンはそんなに広くはないってことです。感染者が少なすぎると、マスクは意味がない。感染者が多すぎると、やはりマスクでは心もとない、ということになります。
検査同様、マスクの議論でも「状況判断」が必要だということを解説しました。「状況」を無視してマスクの是非を論じても意味がありません。そして、既存のデータをしっかり見て、どういう状況下でマスクの着用が正当化されるか、どういう状況下でマスクが必須となるか、そしてどういう状況下でマスクはむしろ裏目に出るかを、判断しなければならないのです。
下記にお言葉を抜き出しました。
「図4」が見られない事、これはマスクの「属性」(原因を分析して考える事でしょうか)から考えるべきではないかと、ずっと疑問です。たとえば、ヒトは顔に手を触れる事が多いので、マスクは単に顔の表面積を少なくしているのではないかと・・・一笑にされるかもしれませんが、どうしてかと考えると出来るだけ知りたいのです。
<まず、医療機関ではマスクの効果ははっきりしています。SARS、MERS、COVID-19という3種類のコロナウイルス感染に対する医療機関内でのマスクの効果を吟味すると、はっきりとマスクを着用していたほうが感染リスクが減ることが示されています。病院内でコロナウイルス感染対策をするときは、マスクは非常に重要なことが分かります(Figure 4)。>
投稿情報: Downup2014 | 2020/07/01 00:39
私はマスクに効果がある、なしの議論は意味ないなと思ってます。
私がグーグル等で調べた認識では、マスクについて定量的どれくらい効果があると言い切れる研究はされたことが無く、効果は未定だという認識です。
https://cis.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=60&item_no=1&page_id=13&block_id=21
9割以上の市民が公共の場でマスクをしてる時の感染症の広がり方の研究なんてないのではないでしょうか?また、2m離れるも同様で、市民が2m離れて生活したときの感染症の広がり方の研究なんてないのではないでしょうか?飛沫を少なくする、飛ぶ範囲にいなくなる、という物理的なことは当たり前なので、何らかの効果はあるだろうけど、どれくらいかわからない、というのが現在の科学ではないでしょうか?
となると、物事をどう選択するかとなると、効果が無かったのにしてしまっているときのデメリットと、効果があるのにやってなかったデメリットの、小さい方を取る、という、おそらく、学問よりも麻雀に近い選択をするのが合理的だと思ってます。
なので、私は春のうちはマスクをしてました。もともと花粉症だし。最近は外では外すことが多いです。暑くてたまらないから。距離も可能な限りは取りますが、そこに行かないと自分の用が足せないなら行きます。そんな風に、レジのビニールシートや飲食店の仕切りなども、デメリットが少ないことはやったら良いと思っています。
投稿情報: Nobutarou | 2020/06/29 08:43
いつも貴重な情報をありがとうございます。大学教員です。
お伺いしたいのですが、
「感染者がめっちゃ少ない状況ではどうか。この場合、コミュニティーにほとんどウイルスがいない状態、ということを意味しています。この場合のマスク着用効果はほとんどないか、全然ないかのどちらかでしょう。だって、ウイルスいないんだもん。いないウイルスの遮断効果は期待できません。」とおっしゃっていますが、その場合は、ソーシャルディスタンスも不要ですよね。
学校をオープンして、学生に対面授業や実験をさせる、といったことを考えた時に、たとえば世の中で10000人に1人という割合で感染者がいる状況で、10人集まったグループに少なくとも一人感染者がいる確率は0.1%、100人だと1%弱になります。そうすると、0.1%ぐらいの可能性だったらないものとみなすことができて、誰も感染者がいないんだったら、マスクもソーシャルディスタンスも不要なんじゃ→普通に授業したら。と思うのですが、いかがでしょうか。
確率が0にならない中で、どこまでのリスクであれば許容できるのか、などがこれまでのCOVID-19に関する知見をもとに、想定できるのであれば教えていただければ幸いです。
投稿情報: Norihisa Miki | 2020/06/26 11:24
岩田先生はそんなに難しい事を言ってる訳では無いのに、なかなか市民から理解が得られない方がむしろ不思議です。昔から人の恐怖心は正常な判断を狂わせますね。
投稿情報: Soco7322 | 2020/06/26 08:54
>2m以上の距離をとっても、これ以上のリスク「現象」はあまり得られません。
恐らく「減少」の変換ミスかと。重箱の隅をつつく様で済みません。気になってしまって。お伝えしたかっただけなので、コメントの承認はなくても結構です。
僕も先生と同様に短絡的や感情的な意見にモヤモヤする方なので、同情しつつ応援しています。
投稿情報: Kawamasa94 | 2020/06/25 12:34