福島原発に関する報道があっちにいったりこっちにいったりして、分かりにくくなっている。原発という建築物そのものの安定性、耐震、対津波防御能、周辺地域の放射性物質のリスク、遠隔地の水や食料のリスク、東京電力の構造やら癒着疑い、安全で間疑惑、社長が入院?したやらのゴシップ系のニュースなどが混在してしまっている。医者の僕にはこれらを議論する能力はなく、また(あんまり)興味もない。
僕が吟味したかったのは、「放射線」がもたらしうる健康被害である。
ここでは、自分の整理のためにも原発がもたらす(可能性のある)健康リスクについてだけ抽出してまとめた。ただし、僕はこの業界の専門家ではないので、「こうするべきだ」的なアドバイスはできない。この内容は各自の医療や安全の判断には責任は持てない(残念ながら)。
ただ、基準を超えるヨウ素がどこから見つかった、どこからプルトニウムが見つかった、みたいな報道を何十回聞かされても一般の人はビビるだけで意味が分からないと思うから、「意味を問う」参考になるとうれしい。なお、もしこの内容に間違いを見つけた人は教えてくださるとうれしいです。本稿は間違いが指摘されるたびに修正します。
最終更新日 2011年4月1日(もちろん、インテンショナルな「うそ」はまぜてません)
基本的知識
人体に影響を与える放射線とは
電離放射線とそうでない放射線(非電離放射線)は分けて考えなければならない。電離放射線にはX線、ガンマ線、陽子ビーム(放射線療法に用いる)などがある。非電離放射線は熱エネルギーをもたらす。可視光線、紫外線、赤外線、ラジオ波、マイクロウェーブ(電子レンジ)がこれにあたる。日焼けや電子レンジによる加熱は非電離放射線の効果による。電離放射線は人の細胞に作用し、核酸やタンパク質にダメージを起こす。一般に僕らが「放射線」として問題にするのはしたがって、電離放射線のことだ。
放射能
放射能とは放射線を出す能力である。
放射線
複数の種類がある。
アルファ線はヘリウム原子核であり、陽子2個と中性子2個からなる。したがってアルファ粒子とも呼ぶ。プルトニウムやウランが出す。荷重係数が20なので(後述)人体への影響は大きくなる。その代わりアルファ線は紙や数cmの空気層で止まるため、外部からの被爆はしづらい。むしろ傷から入るものや吸入が問題になる。ガイガーカウンターでは検出できない。
ベータ線(ベータ粒子)は電子であり、アルファ線より小さい。遮断はアルファ線よりは困難であるが、プラスチック板1cm程度である。人間の皮膚を貫き、とくに皮膚の薄い小児ではそうである。遮断がなくても距離的には数メートルしかとばない。ヨウ素やセシウムなどからでてくる。ガイガーカウンターで検出可能。
中性子 電荷がない粒子であり、それゆえ組織通過性が高い。核爆発があると放出され、原子にぶつかるとそこからアルファ線やベータ線をだしたりガンマ線を増やすことができる。
電磁波であるX線やガンマ線(両者の違いは、ガンマ線のほうが波長が短い)は何メートルもの距離におよび、透過力は大きく、鉛やコンクリートなどが必要(レントゲンは人体を通過するから骨が見えるのですね)。ガイガーカウンターで検出可能
放射性核種
原発の原子炉と使用済み燃料からはさまざまな放射性核種がでてくる。
特に重要とされるものは以下の通り。半減期とはその物質の量が半分になるのに要する時間である。ヨウ素の場合、半減期の10倍、80日も経つとほとんどなくなってしまう。逆に、プルトニウムなどは半減期が何万年単位であり、僕らが死んでもなくならない。
半減期 放射線
ヨウ素 Iodine 8日 ベータ、ガンマ
セシウム Cesium 30年 ベータ、ガンマ
セリウム Cerium 285日 ベータ
コバルト Cobalt 5年 ガンマ
プルトニウム Plutonium とっても長い アルファ
ウラン Uranium とっても長い アルファ ガンマ
ストロンチウム Strontium 28年 ベータ
トリチウム Tritium 12年 ベータ
単位について
キュリー(curie, Ci)。キュリー夫妻で有名なキュリー。単位時間あたりに放射性崩壊する原子の量。1キュリーとは、ラジウム1gにおいて1秒に崩壊する原子核の量と定義された。1秒3.7x10の10乗個の放射性物質の量と同じである。同じ概念を表現する単位にベクレル(Becquerel, Bq)があり、1ベクレルは1秒あたり1個の原子核が崩壊を行う量に等しい。つまり、1キュリー=3.7x10の10乗ベクレルである。ベクレルさんはフランスの物理学者。
radはradiation absorbed doseである。人体組織1gにおいて吸収される電離放射線の量。1radは100erg(エルグというエネルギー単位)を1gの組織に吸収させる量と定義される。1グレイ(1Grey, gy)は100radに等しい。
レム(Roentgen equivalent in man, rem)。吸収された放射線の量(radやGy)に各放射線の生物学的影響を加味したもの。例えば、同じ1Gyの放射線でもアルファ線とガンマ線では人体に与える影響が異なるので、それぞれ放射線荷重係数をかけて計算する。アルファ線は影響が大きく荷重係数が20。その他(X線、ベータ線、ガンマ線)は荷重係数が1。中性子はエネルギーにより5−20と変動する。100remが1シーベルト(1 Sievert, Sv)に相当する。
実際にはシーベルトとグレイを用いることが多いので、以下両者を用いる。両者の関係はすでに述べたように
Sv=放射線荷重係数xGy
で表される。ということは、多くの場合(X線やガンマ線)ではSvとGyは同じ値になる。アルファ線を出すようなプルトニウムやウランの場合、荷重係数が20なので人体への影響は大きい。この話はした。
シーベルトの1000分の1の単位がミリシーベルト(mSv)、さらに1000分の1(つまりシーベルトの100万分の1)がマイクロシーベルト(μSv)である。単位は大事である。多くの人は1000とか10000という「数字」に注目してしまうが、注目すべきはむしろ「単位」である。なお、mSv/時とあれば、時間あたりのミリシーベルトを意味し、μSv/時とあれば時間あたりのマイクロシーベルトを意味する。人体への影響は、被曝をうけた「総放射線量」が重要なので、mSv/時の場合は、
mSv/時 x 総被曝時間
にて被曝量を計算する必要がある。ただし、同じ被曝量でも短時間に被曝するほうが長時間にわたりじわじわ被曝するより影響が大きい(らしい)。
以下、特に断らない限りmGy, mSvを用いて表記する。
放射線曝露(被曝)
人体は年間およそ2.4-3.6mSv(0.0024Sv)の自然放射線にさらされている。地下にあるラドンなどから放射線が出るのである。また、病院でよく撮られる1回の胸部レントゲン写真が0.06-0.3mSv、胸のCTやPETという検査では7から8mSV、飛行機で海外旅行に行くと高いところで宇宙線にさらされるのでだいたい0.2mSvの放射線被曝がある。心臓カテーテルをやるような医師は年間6mSv程度の被曝がある。CTやPETが必要な重症患者では年間10回以上のCTを撮ることもあり、その曝露量は60mSvかそれ以上になる。
人体への影響は「何mSv以上だとよいとかダメ」というふうに考えないほうが良い。理由その1は、放射線被曝は「程度問題」だからである。(概して)被曝量が増えるとリスクが高まり、被曝量が少ないとリスクが低下する(例外については後述)。例えば、借金の場合、1000円の借金と10万円の借金では後者のほうが痛いに決まっている。しかし、前者が「無意味」ということはない。そこには1000円分の意味がある。とはいえ、1円ならほとんどの人は無視するだろう(それを「借金」とは呼ぶまい)。タバコもそうで、毎日10本と毎日20本では後者のほうがリスクが高いが前者なら「安全」というわけではない。前者のほうが「まし」というだけだ。
リスクを語る場合、「リスクがある」「ない」という語り口はよくない。「どのくらい」リスクがあるか、を語るのが大切である。そして、こと放射線に関する限り、後述するようにそのリスクの見積もりは「よく分からない」のである。
いずれにしても通常は100mSv以内の曝露なら心配ないと考えられる。年に「1本」タバコを吸うのが人体にはほとんど影響しないのと同じようなものだ。
では100mSv以上だと「即座に」だめかというとそうでもない。最初に人体に影響があるのが骨髄抑制だが、これが100-500mSvで起きる。しかし、骨髄抑制が起きたからすぐに人が死ぬとかいうわけでもない。
後述するように、国際放射線防護委員会(ICRP)が勧告する許容される被曝の基準は、一般人で20mSv/年である。では、それ以上が全くナンセンスにダメかという塗装ではない。例えば、原発事故時のレスキュー・ワーカーのそれでは500-1000mSvとされている。当然である。一般人は「火事場の人家」に突っ込むことは許容されないが消防士には「必要」な行為である。その消防士でもそれなりの安全が必要であり、その「安全度」は民間人よりやや低い。低いが、理にかなった程度に低いはずである。同様に、500-1000mSvはーーー火災の家に赴くことと同様一般人には奨められない放射線量であるがーーーその道のプロには、ある程度合意が得られる量だと考えられている(らしい)。
よく、アメリカのなんとか機関の基準と日本のどこかの基準が合致していない、どっちが正しいか、のような議論があるが、せん無い議論である。放射線被曝のリスクは線形であり(少なくともそういう要素はあり)、「これ以上なら絶対安全」「これ以下は絶対危険」と分断できるものではない。リスクをどこまで許容できるか。これを決定するのは科学だけではなく、そこには恣意性がある。アメリカ人は銃のリスクを日本人よりも許容している。日本人は(今のところ)細菌性髄膜炎のリスクをアメリカ人よりも許容している。両者にあるのは価値観の違い、有り体に言えば好き嫌いの問題である。
とはいえ、これ以上はさすがに無理っしょ、というエリアがあるのもまた事実である。アメリカでも学校での銃の乱射を許容したりはしない。
これ以上の被曝で「人命」にかなり影響があると言われるのが1000ー2000mGy(多くの場合、mSvに同じ)の放射線量である。3000-4000mGyの被爆だとほとんど致死的になる。広島原爆での生存できたのは3000mGy未満の被曝の場合だった。とはいえ、これは被曝を受ける放射線がどれだけ一時に与えられたか、じわじわ少しずつ与えられたかによっても違うし、曝露源からの距離によっても異なるらしい。上記の遮蔽物の有無によっても異なる。
基準値について
各機関が定める「基準値」とは規則で定めた値であり、人体に対する健康影響とは必ずしも直接的に決定的な基準ではない。先に述べたように、「この線を越えると危険」「それを越えなければ安全」という世界観では放射線は(そしてほとんどの医療の問題は)語れないのである。あくまでも、基準値は「目安」であり、「基準値を超えたうんたら」いう報道にヒステリックに反応する必要はないと思う。また、恣意的な線引きなので人によって基準値が異なるのも奇異なことではなく、むしろ当然なことである。
この問題をかんがえるとき、僕が想起するのは賞味期限である。賞味期限は製造者が安全性や味・風味等の全ての品質が維持されると保証する期限を示す日時であり、「安全性」の保証とは関係ない日時である。つまり、賞味期限を過ぎると味は落ちるかもしれないが、体に悪影響を及ぼすとは限らない(ただし、安全だという保証もないが)。
つまり、各基準値を超えたからといってそれが則人体に悪影響を及ぼすことを意味していない。多くの場合は、逆である。
水道水の「食品衛生法」に基づく乳児の引用暫定基準は100Bq/kgである。原子力安全委員会が定めた飲食物制限に関する指標値は
放射性ヨウ素(飲料水)で300Bq/kg
放射性セシウムで200Bq/kg
である。
セシウムのほうが基準値が低いのは半減期が長いためであろう。この数字は国際放射線防護委員会(ICRP)が勧告する放射線防護の基準(セシウムで5mSv/年、ヨウ素で50mSv/年、ただし僕が確認した最新の資料では20mSv/年でこれを最終的に1mSv/年まで減らすことを勧告しているが、、、)基準に算出したとされる。日本医学放射線学会は基準値を超えるヨウ素が検出された場合でも飲用に差し支えないと勧告している。
ベクレルとシーベルトの換算は難しいが
http://testpage.jp/m/tool/bq_sv.php
で簡単に計算できる。例えば、基準値の100Bq/年で放射性物質がヨウ素の場合、毎日1kgを365日摂取しても全体の被曝量は0.803mSvに過ぎず、安全粋の100mSvの100分の1以下。人体にはまったく影響がないと考えるべきだ。ちなみに、アメリカの食品薬品管理局(FDA)は食品の基準値をヨウ素で170 Bq/kgとしている。
スリーマイル島、チェルノブイリ
スリーマイル島での事故では人への放射線曝露は多くて70mrem程度であり、被害者はゼロであった。
チェルノブイリでは、初期にヨウ素、後にセシウム(Cs 137, Cs 134), ストロンチウム(St 90)などの環境汚染があった。28人が6000mGyを越える被曝があり、23人が4000-6000mGy、53人が2000-4000mGyの被爆をした。半径30km以内にいた135000人が避難した。そのうち24000人が平均450mGyの被曝があった。残りもおよそ30-60mGyの被曝があった。そして、115人の急性放射線症候群(後述)がおき、28人が死亡した。
長期的なリスクとして、今でも甲状腺癌、白血病や奇形のリスクがロシア内外で懸念されている。
長崎大学の調査によると、150km離れたところにいる1986年生まれのベラルーシの小児12129人のフォローで12−14年後、32人が甲状腺癌を発祥している。その後生まれた9472人のフォローでは発症ゼロ。オッズ比は121である(Shibata Y et al. Lancet 2001; 358:1965)。(半減期の比較的短い)ヨウ素曝露が直接ある場合(短期)にリスクが高いかもしれない。
発ガンリスクはあるのか
放射線被曝と発ガンのリスクについては、様々な交絡因子があるため分かりづらくなっている。例えば、喫煙が発ガンと関係するのは良く知られている。喫煙者が放射線に曝露された場合、どこからが喫煙の影響でどこまでが放射線の影響かを峻別するのは難しい。癌の発症が年単位のレベルで「遅れて」発症するのも問題を分かりにくくしている。
発癌については「線形で、閾値のない仮説」というのがある。これは「何mSv以上だとだめで、それ以下だと安全」という境界線がなく、被曝が多ければ多いほどリスクは少しずつ上がっていく、、というものである。例えて言うと、タバコを1日20本吸っていると発ガンのリスクは高いが、18本だと大丈夫ということはない。5本だと大丈夫ということもない。ただ、5本よりも20本のほうがリスクは高い。日本の原爆のデータだと甲状腺癌、肺癌、乳癌が関連しているのではないか、という意見があるが、データは後ろ向きに得られたもので決定的ではない。白血病は低い曝露では発生しない(純粋に線形ではない)のではと考えられているらしい。逆に、あまり高い曝露になると細胞死が起きてしまうので癌化のリスクは下がるらしい。
そうではなく、ある低い放射線曝露であれば発癌の危険はないという仮説もある(つまり、絶対的に線形ではない)。100mSv以下の被曝なら発癌のリスクはなく、むしろ放射線による刺激で癌はおきにくくなるのでは、という説もある。いずれも仮説(hypotheses)であり、確固たる真理(科学的事実、僕ら医者がエビデンスと俗に呼ぶもの)ではない。
とはいえ、広島、長崎の原爆、チェルノブイリでの調査はいずれも被曝と発癌についてはっきりしたデータを提供できていない。戦術のベラルーシの甲状腺癌の調査が唯一、僕がある程度納得したリスクのデータだ。
例えば、成人についてはチェルノブイリと甲状腺癌発症の関係ははっきりしない。小児についても先述の論文以外はいずれも発症記録だけで「増加」を示したものはほとんどない。因果関係に至ってはまったく不明だ。
小児、成人とも白血病の増加についても不明である(ほとんどすべてdescriptive studies)。意外なほどにこの手の領域については良質の研究ができていない(冷静に考えてみたら、介入試験が出来ないのだから当たり前なのかもしれないけれど)。
甲状腺癌はヨウ素を摂取することで、甲状腺に放射性ヨウ素が集積するのをブロックして予防となることがある。日本人はもともとヨウ素摂取量が多いのだが、僕らがさらに摂取する効果については不明である。
放射線被曝という不安だけで吐き気や下痢などの症状を起こすことがある。このことは知っておいたほうが良い。メディアの皆さんにはとくに知っていただきたい。
その他の健康リスク
10-15mGyの曝露でも精子形成能力が落ちることがある。5000mSvという大量の被曝で男女ともに不妊となりやすい。
200mGyの曝露で目に白内障が起きやすくなる。
急性放射線症候群(ARS)
急性症状は500mGy以上の曝露で起きやすい。以下の三系統の症状を起こすが、見ての通りかなりの被曝を要する。
骨髄症候群 700mGy以上から起きやすい。軽症なら300mGyでも。
消化器症状 10000mGy以上という大量の曝露で起きやすい。6000mGyで起きることも。
心血管系、中枢神経 50000mGy以上で。少なくとも2000mGyで起きることも。
通常3日で死に至る。
この他、皮膚放射線症候群を伴うと言われている。ベータ線やX線の被曝で起きやすい皮膚所見。炎症や紅斑が起きやすい。
ちなみに
広島の原爆にはウラン、長崎の原爆にはプルトニウムが入っていたが、拡散して現在当地にはほとんどこれら半減期の長い放射性物質は検出されないとされている。
プルトニウムはよく人体に甚大な被害を与えると報じられるが、その人体への影響は驚くほど分かっていない。半減期がやたらに長いので恐ろしいイメージがあるが、アルファ線ですぐ遮断されるので体外被曝では人体への影響は小さいとされる。犬の実験では飲ませても大丈夫だったらしい。肺に吸入してしまうと長い半減期の故に発癌のリスクが高いが、人体への実例はぼくは見つけられなかった。70年代、80年代に原発職員が傷口にプルトニウム被曝を事例があり、キレート療法の後に長くフォローされているが、2010年の現在とくに健康問題はなかったという報告をPubMedに探すことができる。
結語
大量の放射線を一時に浴びるのは致死的になり得る。このことは明らかだ。被曝の長期的な影響は不妊や白内障の原因になる。このこともよい。その他については、不明な点が多くはっきりしたことは言えない。危険だと騒ぐことも、安全だと騒ぐことも妥当ではないように僕には思える。小児の甲状腺癌については若干の懸念すべきデータがある。それは150kmという割と離れた地域でもそうだった。100mSv以下の被曝について特にことさらに心配する材料を僕は持っていない。
参照
U.S. Department of Health & Human Services. Radiation Emergency Medical Management http://www.remm.nlm.gov/nuclearaccident.htm
Wingard JR and Dainiak N. Treatment of radiation injury in the adult. UpToDate 19.1. Last updated March 16 2011.
Daniak N. Biology and clinical features of radiation injury in adults. UpToDate 19.1. Last updated March 29 2011.
Gerber TC and Einstein AJ. Radiation dose and risk of malignancy from cardiovascular imaging. UpToDate 19.1. Last updated November 17 2010.
Allen JY and Endom EE. Clinical features of radiation exposure in children. UpToDate 19.1. Last updated March 15 2010.
社団法人 日本医学放射線学会 妊娠されている方、子どもを持つご家族の方へ-水道水の健康影響について-(2011/3/24) http://www.radiology.jp/modules/news/article.php?storyid=912
東京都 水道水の放射能測定結果について (2011/3/23)http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2011/03/20l3nf00.htm
FDA Radiation Safety http://www.fda.gov/NewsEvents/PublicHealthFocus/ucm247403.htm last viewed April 1, 2011
CDC. Acute Radiation Syndrome: A Fact Sheet for Physicians. http://www.bt.cdc.gov/radiation/arsphysicianfactsheet.asp. last viewed April 1, 2011
WHO Japan nuclear concerns http://www.who.int/hac/crises/jpn/en/index.html, last viewed April 1, 2011
財団法人放射線影響研究所 http://www.rerf.or.jp/general/qa/qa12.html last viewed. April 1. 2011
INTERNATIONAL COMMISSION ON RADIOLOGICAL PROTECTION March 21, 2011 Fukushima Nuclear Power Plant Accident ICRP ref: 4847-5603-4313
Moysich KB et al. Chernobyl-related ionising radiation exposure and cancer risk: an epidemiological review. Lancet Oncol 2002; 3: 269–79
Shibata Y et al. 15 years after Chernobyl: new evidence of thyroid cancer. Lancet 2001; 358:1965.
岩田先生 こんにちは。
放射線の人体への影響について真剣にしりたいと思っている我々にとって、TVの情報のみでは 一喜一憂させられるような内容であったり、東電への批判だけ(責任問題は、一連の状況が落ち着いてから、あとでゆっくり議論していけばよいのではと 個人的には感じております。。。)で終わっているような内容であったりで、何を心配し、何をするべきかということがみえにくくなっているように思います。
そのようななか、先生の論考や、茨城県日立市に住む血液内科の先生のご投稿は大変勉強になります。ありがとうございます。
★放射能 原発について 参考になりそうなブログや情報を集めてみました。
営利目的ではなく、少しでも悩める人の役にたてばという目的ですので、どうか 承諾なしでの、掲載をお許し下さい。
★東京大学 早野龍五先生のブログ
http://nucl.phys.s.u-tokyo.ac.jp/hayano/jp/%E8%87%AA%E5%B7%B1%E7%B4%B9%E4%BB%8B.html
★放射線の影響に詳しい先生方のツイッター
@team_nakagawa
@takanori_hirai
☆放射線医学研究所
http://www.nirs.go.jp/index.shtml
☆被爆関連 ヨウ素 取り扱いマニュアル
http://www.remnet.jp/lecture/b03_03/index.html
☆IAEA 国際原子力査察
International Atomic Energy Agency (IAEA) Earthquake in Japan
http://www.iaea.org/
☆日本核医学会 小児への影響
http://www.jsnm.org/japanese/11-03-18
☆国立がん研究センター 「放射線物質と はつ癌」についての見解
http://www.ncc.go.jp/jp/
投稿情報: 岡山のあこです。 | 2011/04/01 23:38
こんにちは。僕は茨城県日立市に住む血液内科の医師です。僕もこのところ真剣に「被曝における確率的影響」を勉強しています。先生のまとめ、僕がまだ到達していない情報もあり、ありがたく読ませていただきました。一点だけ、「一気に被曝する場合」と「ちょっとずつ被曝する場合」で評価が異なることが、ちょっとわかりにくいような印象を持ちました。僕の方の参考文献を多少あげておきます。放射線による確率的影響の大きな根拠である疫学的な事実のまとめについては、LNT仮説を支持する立場で書かれた、Cancer risks attributable to low doses of ionizing radiation: Assessing what we really know(PNAS November 25, 2003 vol. 100 no. 24 13761-13766 PMID14610281 )がよくまとまっているように感じました。また、原子力事典ATOMICA(http://www.rist.or.jp/atomica/)には日本語の解説があります。「チェルノブイリ事故による放射線影響と健康障害 (09-03-01-12)」や「原爆放射線による人体への影響 (09-02-03-10)」など。また、発がんリスクをなかなか検出できないことについての論考として、児玉龍彦「チェルノブイリ原発事故から甲状腺癌の発症を学ぶ」(医学のあゆみ Vol.231(4)p306-310(2009)) http://www.ishiyaku.co.jp/pickup/20110322_info/ayumi_23104_306.pdfをあげておきます。ご参照いただけますと幸いです。
投稿情報: 千勝紀生 | 2011/04/01 20:50