今週から、NEJMのMGHケースカンファレンスを使って勉強会をすることにしました。一人が原稿を読んできて、病歴の部分をプレゼンします。ここで、鑑別疾患を挙げて、種明かし、という流れでやります。30分程度のコンパクトなやり方で、特にスライドとかも用意させません。病理所見もざっくりいきます。簡単に継続できることを目的にしています。まあ、他院でも同様の企画はあると聞きますから、うちのオリジナルではもちろん、ありません。
今回のお題は、26歳男性既往歴なし、の右目の視力低下でした。
http://content.nejm.org/cgi/content/extract/359/26/2825
病歴から急性疾患、慢性疾患、突然発症の疾患と分け、病歴・身体所見から解剖学的なアプローチをしていき、鑑別疾患を挙げていけば診断までの道筋はそれほど困難ではありません。が、うちの研修医達はこれがまったくできていないことが明らかになりました。みんな、文脈を無視して「思いつきで」鑑別を挙げているのです。普段からこういうアプローチをしていて、そして鑑別が思いつかないと手も足も出ないから、「とりあえず検査」となるのでしょう。
このセッティング、この医療環境では、このような教材の活用は思いの外教育効果の高いことに、少し驚きました。これ、学生・研修医向けのレクチャーでも取り入れてみようかな。
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