正直、あまり期待しないで衝動買いした本です。前半は(私には)ごくごく当たり前の内容で、何を今更という感じでした。とくに2009年の景気が落ち込んだ現在、なんか時代遅れな印象を得ないでもありませんでした。
通常、新書は最初の半分が面白くて、だんだん尻すぼみにつまらなくなるものですが、この本は違いました。後半の方が圧倒的に面白いです。
官僚組織が崩壊する日
若者が元気がない?は共感しました。私も今の若者は総じて優秀だと思います。優秀でない、と断じている人のところには、それなりのひとにしか相手にされていないのだ、という著者の主張もうなずけます。
格差社会の正体の分析や、ワッセナー合意に対する見解も、とても興味深かったです。ここでもオランダです。オランダにできることがなぜ日本にできないかは、興味深いところで、これは長い間私にとっての大きな謎です。人口が少ないから、というのは多分、分かりやすくはあるけれども見当違いの見解だと思います。じゃあ、日本を道州制にすればオランダのようになれるか、というと多分それだけでは無理でしょう。
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