CAUTIは減らせるか? その2
さて、論文のabstractは基本的に
Background
Methods
Results
Conclusions
の4つからできています。Backgroundはその研究が行われた背景、理由が書かれています。Methodsは研究方法、Resultsは研究の結果、Conclusionsは結論です。まあ、こういう形式とってないこともありますが。
あと、ほんちゃんの論文では、ResultsとConclusionsの間に
Discussion
が入ります。論文で一番面白い部分とも言えますし、日本人の論文書きが一番苦手とする部分でもあります。
さて、Abstractは頭から順番に読んでいくのが筋ですが、ここでは筋を曲げて、あえて
Conclusions
から読むことにしましょう。多くの人は(こっそり)そうしていると思います。
A national prevention program appears to reduce catheter use and catheter-associated UTI rates in non-ICUs.
A national prevention programは国中でやっている予防プログラムってこと。preventionはもう慣れましたね。いろいろなプログラムがあるなかで、この論文で紹介した一つのプログラム、、、という意図を込めて不定冠詞のaがついています。日本人は冠詞が苦手ですが、実際の用例から少しずつ慣れていくのが大事です。日本語でも
なんとかが
と
なんとかは
の違いを文法的に説明するのは難しいでしょ。習うより、慣れろ。
appears to は「〜みたいだなあ」という動詞で、少し確信の度合いが低いときに使います。appears to reduceで「減らしてるみたいだなあ」。
なにを減らしているかというと、
catheter use。カテーテルの使用
と
catheter-asssociated UTI rate
カテーテル関連尿路感染発生率。
どこで?かというと
in non-ICUs
nonは否定なので、ICUじゃないとこで。ICUはintensive care unit, 集中治療室。
さて、ここでrate とratioを区別しておきましょう。どちらも辞書では「割合」とか書いてあって混乱します。
簡単に言うと、rateは全体を分母としたもの。ratioは分母と分子は別のもの、です。例えば、病棟ナースのうち男子がいるrateは
男子
ーーーーー
男子+女子
です。男子の女子に対するratioは
男子
ーー
女子
です。違いがわかりましたか?
英語は難しくありません。少しずつ学んでいきましょう。
今日のポイント
・rateとratioを区別しよう。
今日学んだ単語:rate, ratio, a, appear to, ICU
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