今回は、超脱力系。なんの主張も知見もない、どうでもいいブログです。
漫画、「美味しんぼ」の原作者が落語好きなのは作品からみてとれます。どのくらい落語が影響しているのか、まとめたブログを見つけることができなかったので、自分でまとめてみました。スキャンしただけなので、見逃しご容赦。あったら、教えて下さい。
3巻「炭火の魔力」 鰻職人の金三がでてきますが、モデルは「素人鰻」ですよね。
7巻で快楽亭八笑師匠とブラック師匠が登場(登場時は落語家ではなく豆腐研究家として)(「大豆とにがり」)。八笑師匠の演題は「ちはやふる」。
八笑師匠のモデルは小さんでしょうか。ブラック師匠は普通に考えれば2代目快楽亭ブラックですが、あまり似ていませんね。原作者のブログによると、初代なんだそうです。
このエピソードで登場人物の荒川氏に「まともな落語家と言えるのは、志ん朝と小さん治と八笑師匠だけ」と言わせています。このエピソードは80年代で、雁屋氏のこのときの評価はこんな感じだったのでしょう。
同じ7巻の「黄身と白身」でもブラックさんは出ていて、「酢豆腐」のことをコメントしています。
9巻の「再開の丼」では快楽亭八笑師匠の弟子、吉笑のエピソードで、よくあるメディアに持ち上げられて天狗になって、落ちぶれて立ち直る話です。吉笑の父は福々亭末吉という「名人」ですが、こちらのモデルはわかりません。この回で出てくる出し物は「船徳」です(当たり前か)。
12巻の「豆腐の花」でもブラックは登場します。この時の演題は「出来心」。
13巻の傑作、「激闘鯨合戦」では文楽が出てきます。落語じゃないんですけど、ぼくは文楽も好きなので、、、
同じく13巻の「料理と絵ごころ」では、勘違いの料亭の若旦那が出てきますが、店の名前が「芝浜」です。当然、落語からでしょう。まあ、話は全然「芝浜」とは関係ありません。
14巻の「秋刀魚の味」は、もちろん「目黒のサンマ」がテーマです。
ちょっととんで、
26巻の「江戸の味」には「ねぎまの殿様」が出てきます。ねぎま(ねぎまぐろ)って食べたことないなあ。
27巻の「父のコロッケ」には「子別れ」がでてきます。すぐれた息子とダメ親父の話です。
29巻の「美味しい暗号」では居眠りしている山岡が起こされて「ジュウマンエーン!ヒャックマンエーン!」と叫びますが、これは「夢金」のパロディーでしょう。
39巻「温泉湯豆腐」では八笑師匠の「黄金餅」が出ています。例の「下谷の山崎町を出まして」のあれで、つかえてしまうという黒門町のエピソードが絡んでいます。文楽も引用されています。
46巻の「究極の新居」の大家さんは、若干「小言幸兵衛」が近いかもしれません。
58巻「いじめを許すな!」ではブラックさんの与太郎もの「平林」が演じられます。それにしても、日本のいじめ問題、多くの教育関係者が「評論家」なのは全くその通りだと思います。
68巻、「噺家の心意気」では、「碁泥」がでてきます。囲碁三昧になったブラックさんが八笑師匠に叱られるが、結局落語の勉強につながるということで許してもらうという人情話です。まあ、基本的に「美味しんぼ」は落語の人情話そのものなんでしょうね。
77巻では落語の起源について大阪・江戸の比較が行われます。まあ、関西、関東の比較は繰り返しこの作品でなされたところで、「いつも同じ話」(どっちもよい)です。
あと、回は思い出せませんが、富井副部長が酔っ払って「家がぐらぐら回る」というシーンがあります。これは「親子酒」がベースにあると思います。
93巻の「卵と芸の固め方」では「船徳」が演じられ、少ない芸を大事にした黒門町が引き合いに出されます。
94巻の「牛肉の切実」でブラックさんがかけている「世の中の人の好みは十人十色」ではじまる落語、、、が思い出せない。なんだろう。「酢豆腐」だっけ
106巻の「偉大なる名人・名店 美家古寿司」では、落語の粋について議論があり、志ん生、文楽、可楽、志ん朝が粋だった、と八笑師匠がコメントしています。志ん朝について「過去形」なのがつらいです。圓生や談志は嫌いだったんですかね。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。