対外的にも、ここで公にしておきます。できてなかったら、教えてください。すぐに是正します。
他の病院や科ではどうしているとか、これまでどうだったかは知りませんが、ここでは(そしてこれからも)厳守してください。みなさんが好むと好まざると、今後一生「神戸で感染症を学んだ」というレッテルが皆さんの背中に貼られることを忘れないように。以下のことができなければ医師として生きていく資格はないものと思ってください。
1. フェローは対外的には敬語を使うこと。技師、ナース、MR、患者、家族、年長者、年少者すべてそう。長い人間関係が確立したときや、ここをローテートした初期研修医に対しては例外的にため口可能。
「じゃ、ちょっと診察するね、吉田さん」
「○○とってきてくれない」
などは、アウト。
2. 電話をかけるときは、「今お電話しても大丈夫ですか」と確認すること。電話は手短に要件を伝え、長々としないこと。
3. 対外的に命令をしないこと。
「○○してください」
ではなく、
「お願いしてもよいですか」と必ず質問形にして、相手の合意を得ること。
「血培とってください」
はアウト
「血培お願いしてもよろしいでしょうか」
ならよい。
4. 検査の必要性を必ず吟味すること
不要な検査は技師ハラスメント、ギシハラです。当初必要でも、不要になったらキャンセルすること。ナースに介助を頼むときも、必ずその必要性や理由を説明すること。ただ介助させるのはチーム医療ではない。緊急性も考慮し、緊急性がない手技は相手の時間も尊重すること。
5. 判断を要するときは必ずアテンディングに相談すること。
自分ひとりで判断してはいけません。
6. 人を呼ぶべきときは、呼ぶこと
自分一人でかかえてはいけません。
7. 人の動きと時間の動きをよく考えること
幼稚園児のサッカーをしないように、今、「全体のなかで」自分がどう振る舞うべきか、常に頭を使って考えること。状況は常に変わるので、そのことも考えること。身体の10倍、頭を動かしなさい。
8. アセスメント、アセスメント、アセスメント
患者に何が起こっているのか、それを真摯に考えること。アセスメントなくして、アクションなし。
9. カンファレンスで決定したことは、必ずやる。
やらない、できないのなら、アテンディングと相談すること。チーム医療をなめてはいけない。
10. 患者、主治医と目標を同じくすること
感染症屋目線だけで患者をみてはいけない。常に患者「全体」からアプローチすること。感染症の治療は手段であって、目的ではない(コトが多い)。
11. 20時には帰宅していること。そこから逆算して、仕事の仕方を考えること。
12. 知らないことは、必ずまともな教科書を読んで調べること。
知らないことは恥ではないが、知らないことをほったらかしているのは恥ずかしい。
13. 患者に投与されている医薬品は全部チェックすること
アテンディングに聞かれて慌ててカルテを開かない。医薬品の必要性も常に吟味すること。薬剤熱を診断するのは大事だが、起こさないのはもっと大事。
14. 患者についているデバイスはすべて毎日チェックすること
必要なければ抜去すること。予防は最大の感染症診療です。
15. バイトは週1回まで。ただし、パフォーマンスがあまりに悪ければバイトは禁止します。
16. いかなる形でも、当直の翌日は勤務厳禁。これは権利ではなく、義務です。
17. 他にも有休、代休をとるよういわれたときは、必ず休暇を取ること。休まずに働いてパフォーマンスが落ちても周りが迷惑するだけです。「大きな視野」からチームを考えること。
18. 病欠、休暇、出張、その他、あらゆる理由においてもチームメイトに嫉妬しないこと。
仲間が得をすることを、自らの損失と了解しないこと。
19. 感謝すること。
人と会ったとき、電話で話したとき、クロージングリマークのほとんどは「ありがとうございます」「お世話になります」「感謝申し上げます」などとなるよう。
20. 感染制御部と連携を取ること
内的に議論をしたり意見を言うのはよいが、対外的には感染症内科と感染制御部は完全にコヒーレンスが保たれていなければならない。その見解は常に同一である。
21. 世界のどこにいっても通用する感染症医になること
たこ壷の中でしか通用しない「井の中の蛙」にならないこと。
以上です。
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