兵庫県の微生物検査技師のレベルは高い。理由はわからないけれど、とにかく高い。アクティビティーも高い。というか、アクティビティーが高いから、レベルが高いのか。
そんなわけで、そのアクティビティーがアトラスになって登場である。帯に「Let's グラム染色」とあり、グラム染色を励行する形になっている。こういうオールドファッションドなアプローチもぼくは好きである。こういう熱気をうまく活かして感染症対策は行うべきなのである。微生物検査室を害虫に、、、もとい、外注にするとろくなことがありませんよ。
本書はまず検体採取法について、丁寧な説明が施されている。小児であっても(体重が1kgあれば)血液培養は2セットときちんと書かれている。
アトラスも、培養検体、喀痰などの直接の塗抹の両方があり、マラリアや糞線虫など(本土では)珍しいものもちゃんと扱っている。標本作成の失敗例も写真に出ているのも実際的だ。
というわけで、本書はとてもオススメなので、感染症好きな人はぜひ手にとって欲しい。おねだんもお手頃、サイズも手に取りやすい。
アトラスとしては秀逸な本書だが、「推奨薬」については、若干改善の余地がありそうだ。
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