一人で読むのが面倒なので、勉強会で分担して2010年CDC STDガイドラインのレビューを。せっかくなので、いっしょに性感染症学会のガイドラインも参照(2008年とはいえ、ウェブで読めるのは素晴らしいですね)。本日は、U先生の担当、お題はPID。
どうでもいいが、STIとSTDはどっちが「正しい」用語になったのだろう。どっちでもいいけど。
PIDの診断は難しい。ガイドラインでも「診断基準」は示されない(学会ガイドラインには、ある)。感度の高い項目と特異度の高い項目だけを挙げて、「疑わしければ、他の診断でなければ治療しましょう」というプラグマティックなスタンス。嫌気性菌をカバーするかはコントロバーシャルイシュー。アメリカでは全例入院とならない。
治療の二番目がクリンダ・ゲンタ(フォロード バイ ドキシ)なのは前から不思議。スタディーがあるから、、という説明をされたことがあるけど、あまり納得いかないし、使ったこともない。
そういえば、このガイドライン、エビデンスレベルも推奨レベルも示されない、アメリカのガイドラインとしては希有のガイドラインだな。ガイドラインにも批判的吟味が必要だ。
ちなみに、性感染症学会ガイドラインでは、PIDは腹痛とクラミジアのところで言及されているが、治療法の記載がない(見つからない)。これも不思議。
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