黒川先生のブログに確か紹介されていて、本屋で衝動買いをした本。通勤電車の中で30分あれば骨子は分かる。こんな読み方して著者には申し訳ないけど。
そうだなあ、と思ったこと。
挫折の経験は大切である。
自分で考えない受験エリートは多い。試験が一意的な正解選択と暗記ゲームになっているから、正解が一つでないリアル/ワールドとの齟齬を来している。
人は善意でもって悪行を行うことはある。裏切り者にも三分の理
合意形成には時間がかかる。ドブ板選挙的に少しずつ見方を増やしていく。51対49まで時間をかけて合意を得ればよい。挫折を知らない人はこれが苦手(これはナッシュ均衡にも当てはまりますね、チュニジアやエジプト、リビアの動乱にも)。
「昔はよかった」「今の若いものは」と言い出したら、それはヤキが回った証拠である。昔のほうがたいていのことは、悪い。
読むべきは文学、哲学、歴史学、政治学、経営学の本(岩田は経営学の本はあまり読まなくてもよいと個人的に思うけど、、、)。
内向きなのは若者ではなく、むしろ上の世代。
なるほど、挫折は人を育ててくれる。さて、問題は挫折は狙ってできない、、、ということである。若いうちの苦労は買ってでもしろ、、、というが、苦労は挫折と同義ではない。計算された失敗も挫折ではない。失敗を見込んでプロジェクトを立ち上げて、それがうまくいかなくても「想定範囲ない」だからだ。3割目標のバッターが3打数1安打でも、2つのアウトを「挫折」とは呼ばない。
挫折とは、挫折したくないと心から願っていて、それでもする挫折を言う。これを狙ってすることは原理的に不可能である。
それに、挫折が成功の糧になるのは一部の成功者だけであり、これが失敗のスパイラルのきっかけになる人だって多い。ベンチャー企業を立ち上げるアメリカ人の大半は失敗する。刑務所に入った経験が人を大きくする美談はあるが、たいていのひとはそうならないから美談なのである。
僕は挫折から立ち上がるメンタル・タフネスの涵養の仕方に興味があるが、まだ分からない。本書の著者は最初から挫折を克服できる人だから、克服できたのだ。というわけで、帯にある「打たれ強さ」の鍛え方、というのは本書では分からない(と僕は思う)。さて、どう考えるべきか。悩みは続く。
どうでもよいが、「なんとか力」とかいう陳腐な本のタイトルはもうやめたらどうか。どうせ編集部が考えたのだろうけど。「一流になれる50の思考・行動術」というタイトルもいかにもPHPらしくて面白くない。これも著者の文体からはちょっとずれていると思う。
そうだなあ、と思ったこと。
挫折の経験は大切である。
自分で考えない受験エリートは多い。試験が一意的な正解選択と暗記ゲームになっているから、正解が一つでないリアル/ワールドとの齟齬を来している。
人は善意でもって悪行を行うことはある。裏切り者にも三分の理
合意形成には時間がかかる。ドブ板選挙的に少しずつ見方を増やしていく。51対49まで時間をかけて合意を得ればよい。挫折を知らない人はこれが苦手(これはナッシュ均衡にも当てはまりますね、チュニジアやエジプト、リビアの動乱にも)。
「昔はよかった」「今の若いものは」と言い出したら、それはヤキが回った証拠である。昔のほうがたいていのことは、悪い。
読むべきは文学、哲学、歴史学、政治学、経営学の本(岩田は経営学の本はあまり読まなくてもよいと個人的に思うけど、、、)。
内向きなのは若者ではなく、むしろ上の世代。
なるほど、挫折は人を育ててくれる。さて、問題は挫折は狙ってできない、、、ということである。若いうちの苦労は買ってでもしろ、、、というが、苦労は挫折と同義ではない。計算された失敗も挫折ではない。失敗を見込んでプロジェクトを立ち上げて、それがうまくいかなくても「想定範囲ない」だからだ。3割目標のバッターが3打数1安打でも、2つのアウトを「挫折」とは呼ばない。
挫折とは、挫折したくないと心から願っていて、それでもする挫折を言う。これを狙ってすることは原理的に不可能である。
それに、挫折が成功の糧になるのは一部の成功者だけであり、これが失敗のスパイラルのきっかけになる人だって多い。ベンチャー企業を立ち上げるアメリカ人の大半は失敗する。刑務所に入った経験が人を大きくする美談はあるが、たいていのひとはそうならないから美談なのである。
僕は挫折から立ち上がるメンタル・タフネスの涵養の仕方に興味があるが、まだ分からない。本書の著者は最初から挫折を克服できる人だから、克服できたのだ。というわけで、帯にある「打たれ強さ」の鍛え方、というのは本書では分からない(と僕は思う)。さて、どう考えるべきか。悩みは続く。
どうでもよいが、「なんとか力」とかいう陳腐な本のタイトルはもうやめたらどうか。どうせ編集部が考えたのだろうけど。「一流になれる50の思考・行動術」というタイトルもいかにもPHPらしくて面白くない。これも著者の文体からはちょっとずれていると思う。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。