僕もうっかりしていけなかったのだけど、「朝日新聞社」と「朝日新聞」はきちんと区別しなければならない。あいまいな文章が多かったので、反省して今後区別します。
僕は今後「メディカル朝日」に文章を出すかどうか(言い換えれば「メディカル朝日」を「朝日新聞」と同じものと認識するか)、ここのところ長い時間をかけて編集さんと対話を重ねてきた。その結果、「メディカル朝日」の真摯な対応を得て今に至っている。詳細は公にはできないけれど、そういうことである。
その「メディカル朝日」12月号にお奨め本の紹介欄があり、「街場のメディア論」を紹介している。この本を新聞者の雑誌で褒めても大丈夫なのかしら、と思ったら案外大丈夫だった。メディア・パッシングについては、今月出る『予防接種は「効く」のか? ワクチン嫌いを考える』(光文社新書)でも、その先に出る新著でも扱っています(もうすっかり冬だけど、収穫の季節は続く)。よかったら読んでやってください。
「街場のメディア論」 内田樹 光文社
「正義の側に立つ」メディアに僕らが翻弄されるようになって久しい。しかし、「メディアがけしからん」と断罪しても意味がない。なぜなら、そのような「○○がけしからん」という語り口そのものが、メディアそのものの語り口であるからである。ミイラ取りがミイラになってはいけない。
「自分が言わなくても誰かが代わりに言いそうなこと」よりは「自分がここで言わないと、たぶん誰も言わないこと」を選んで語る方がいい。我々はメディアのふわふわした言説にまず口をつぐむことから始めたい。そして自分の「ことば」を編み上げるのだ。
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