日経メディカルオンラインを見ていたら、新潟大学の齋藤玲子先生たちが、「季節性インフルエンザの」H1N1について興味深いデータを示されています。例のタミフル耐性のソ連型のことです。
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/special/pandemic/topics/200909/512119.html
タミフル耐性インフルエンザに対しては、タミフルと無治療群では解熱の程度に全く差はでなかったようです。リレンザはこれに対して解熱していて、統計的にも有意差が出ている、、、と。
ただ、この図を見ていると、例えば3病日目の最高体温がタミフルあるいは無治療で37.3度位なのに対して、リレンザは37.0度くらいです。
統計的には有意差はありますが、臨床的にはほとんど差がないんじゃないの?と僕は思いました。結局、季節性インフルエンザはたいていの場合、何をやっても治ってしまうのでした。タミフルを飲むとすぐに熱が下がってしまう、とよく言われますが、タミフルを飲まなくてもすぐ熱は下がってしまうのがインフルエンザという病気なのでした。
新型インフルエンザに対してタミフルをどう使うか。いろいろな人からいろいろな見解が出されています。しかし、僕らは全然臨床データを持っていません。臨床データなしにものを言い切ってしまうのはとても危険です。これはワクチンも同様ですが。分からないことは分からない、と
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