MRSA腎炎という疾患概念があるそうで、腎臓素人の私が愛読している
「レジデントのための腎疾患診療マニュアル」では、MRSA感染後のスーパー抗原がT細胞に作用して起きる腎炎で抗菌薬で治療と解説されています。ただ、いくつか疑問点はありまして、
1.ほとんどが日本の症例である。
2.日本でよく見逃されている心内膜炎(とそれによる腎障害)が混じっているのではないか
3.MRSAといっておきながら、いろいろ論文を読んでいるとMSSAやMRSEも混じっていて、よく分からない。疾患定義が確立していない?本当にMRSAだけの属性なのか?
4.治療は抗菌薬、と書いてあるが、敗血症治療後に腎炎になったらまた抗菌薬を使わなければいけないのか?本当に治療効果はあるのか?感染後の免疫学的な炎症に抗菌薬が効くとも思えないが、、、、たとえば、A群溶連菌による咽頭炎で、糸球体腎炎になっても抗菌薬では腎炎そのものはよくならないと認識しているが、、、、で、論文によっては、イミペネムで治療したとか書いてあるし、本当に意味不明(Yoh et al. Clin Nephrol 48:311-316, 1997)。オーストラリアの論文では8例に抗菌薬使用したが3例のみ回復で、それもベースラインが軽症だったからかも、、本当に抗菌薬治療がいいのでしょうか、(Satoskar et al. Clin J Am Soc Nephrol 1;1179-1186, 2006)
素人なので勘違いの疑問かも知れません。
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