以下、厚労省にご意見申し上げました。
結核感染症課長などによる、平成30年3月13日発行の健感発0313第1号などにより、新型インフルエンザ発生時の国が備蓄しているファビピラビルの放出方法について説明と要望があります。
が、これに付帯して富山化学から特定・第1種感染症指定医療機関での関係諸氏への「説明会」を年1回開催することを(事実上)「義務付ける」とのお話を等の富山化学の方から聞きました。これには大きな問題があります。
そもそも、アビガンの薬効は微妙であり、新型であれその他のインフルエンザであれどのくらいの薬効があり、他のインフル治療薬に比べてどのような優越性や劣性があるかも定かではありません。
しかし、このように特定のメーカーの説明会だけが特権的に定期的に行われれば、それでなくても新薬に誘導されやすく、また臨床感染症のトレーニングを十分に受けているとは言い難い指定医療機関の医療者たちは想起されやすいアビガンを優先的に試しかねません。利益相反上大きな問題です。
また、催奇形性その他の有害事象についても年1回の説明会を必要とするほどの情報とは思えず、この程度の医薬品情報は文献などを吟味して各医療機関のスタッフが自主的に勉強するか、必要なら厚労省が注意喚起の通知を行うだけでよいものと考えます。どうしても必要な医療機関があればその都度メーカーに問い合わせるというのはありだとは思いますが。
よって、このような特定のメーカーによる「説明会」を厚労省がお墨付きを与えた形で定期的に行うことには反対で、上述のごとく是正を求めます。
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