S「うーん、、、」
D「またなんか、悩んでるのか?」
S「ええ、研修医のF先生なんですけどね。どうも最近、パフォーマンスが上がらないんですよねえ。ミスも多いし」
D「そうか、お前も気づいてたか」
S「いろいろ工夫して、指導しているんですけど」
D「工夫?例えば、どんな工夫だ?」
S「例えば、サンドイッチです。批判の前後に褒めるんですよ。褒めて、批判して、また褒める。こうやれば研修医は伸びるって指導医講習会で教わりました」
D「馬鹿かお前?なにお花畑な妄想を信じてるんだ。褒めてれば伸びるなんて、水やってりゃ花が咲くみたいな、単純思考だぞ。一回サンドイッチの大食い大会で胃と十二指腸に大穴空けてこい。少しはましになるだろう」
S「なんなんですか。だって、教育学においては、、、、」
D「一般論は個別の事例にアプライできるとは限らんのだ。特に最近の研修医共はそういうどっかの講習会で付け焼き刃なノウハウを教わった教員たちのせいで褒められ慣れてる。だから、褒めたって響かないんだよ!ゆとりの国の王子様!」
S「うぐう、、、、ぼくもも少し褒められたい、、、」
D「褒めるよりももっと大事なことがあるだろうが」
第89回「褒めるな、認めろ」その1 終わり
続く。
この物語はフィクションであり、DとSも架空の指導医です。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。