歯科領域の抗菌薬3
I「続けましょう。
In patients with prosthetic joint implants, a January 2015 ADA clinical practice guideline, based on a 2014 systematic review states, “In general, for patients with prosthetic joint implants, prophylactic antibiotics are not recommended prior to dental procedures to prevent prosthetic joint infection. "
patients with,,,は「なんとかを持つ患者」です。何を持つかというと、「prosthetic joint implants」、人工関節インプラントです。prostheticは「ぷろすせてぃっく」と読みます。「せ」にアクセントがありますが、書きにくいし、読みにくいですね。でも、人工関節(prosthetic joint)、人工弁(prosthetic valve)と頻出用語です。
In patients with prosthetic joint implants, で人工関節インプラントのある患者では、という意味。
a January 2015 ADA clinical practice guideline
は長いですね。ちょっと分かりにくいのですが、これは「a(ほにゃらら) guideline」、「一つのガイドライン」で、間にいろいろ説明が入っています。
January 2015、2015年1月の、
ADA ADAが作った(ADA=American Dental Association, 米国歯科医師会)
clinical practice guideline 診療ガイドライン
2015年1月にADAが出した診療ガイドライン、ってこと。しかもさらにあとで説明が続きます。
based on a 2014 systematic review
これは、2014年のシステマティックレビューに基づくってこと。システマティックレビューというのは、論文たくさん読んでまとめる研究、くらいに思っておいてください。ここはガイドラインの説明なので、読み飛ばしちゃっても構いません。
で、この頭でっかちな主語に続く動詞が、
states (ガイドラインは)述べている。です。
では、ガイドラインは何を言っているか。それが、
“In general, for patients with prosthetic joint implants, prophylactic antibiotics are not recommended prior to dental procedures to prevent prosthetic joint infection.
in general は「一般的には」、
for patients with prosthetic joint implantsは、「人工関節インプラントのある患者には」という意味。単語は簡単ですね。患者に何かをするときは、「for patients with」を使います。
prophylactic antibiotics are not recommended 予防的抗菌薬は推奨されない。
prior to dental procedures 歯科手技の前に。でた!prior to! 「ぷらいあーとうー」、と読みます。「ら」にアクセント。
to prevent prosthetic joint infection 人工関節感染予防のために
ちなみに、これがそのガイドライン。
http://jada.ada.org/article/S0002-8177(14)00019-1/fulltext?nav=rotatorJanmain
M「なんか、同じ単語の繰り返しですね」
I「しかも、文法も超シンプル。長い文章を短く分割して丁寧に読めば簡単に読み解けます。
英語は難しくない。面倒くさいだけ
なんです」
M「確かに、同じ単語が繰り返されすぎて、ちょっとくどいですね」
I「くどさは英語の特徴ですね。だから、翻訳するときとかは重複部分をあえてバッサリ切り取り、日本語として自然な文章にするといったテクもあります」
M「くどさが特徴。先生が英語にハマる理由はよくわかりました」
I「なぬ?」
英語は難しくありません。少しずつ学んでいきましょう。
今日のポイント
・長い文章は短く頭から丁寧に読もう。
今日学んだ単語:prosthetic joint, states
コメント
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