感染症レポート課題
①主に情報発信・コミュニケーションに必要となるSpeaking・Listening・Writing能力と②主に情報収集に必要となるReading能力に分けて考えたい。
なぜ日本の医学部生は英語力がないのか?
①海外留学の経験がある学生や、外国人が身近にいて英語に曝露される環境にいた、もしくはいる学生は増えてきている。しかし、まだまだ多くの学生がこういった機会に恵まれず、英語使用の経験が絶対的に足りない人は多い。小中高においての英語教育は決して実践的であるとは言えない。大学入試においても、日本ではある程度の英語力があれば医学部に進学することは可能であり、speaking、listeningの力はほぼ問われず、その代わりに実用性にかける細かな文法などが問われたりする。
②日本は世界的にみても医療においてある程度進んでいるため、日本語で書かれた書籍・文献も多く、また、海外で書かれた教科書や文献が日本語に翻訳されて出回っていることも多い。ただしその訳が必ずしも正しいとは言えない。しかし多くの日本人医学部生にとって手に取りやすいのは勿論、翻訳されたものだろう。
では、どうすればよいか?
①教育や環境に生の英語を取り入れることを提案する。ここでは詳細には述べないが小中高での教育をより実践的なものにする、入学試験でspeaking 、listening能力を問う、入学後は海外の医学生とskypeなどを用いて共に学習したり、海外の授業をオンライン上で受講できるようにしたりするといった方法が考えられる。
②医学部入学後に英語で医学を勉強することを提案する。ただ、英語で医学を勉強した場合、臨床の場で患者さんに日本語で説明することができなくなってしまうことが考えられるため、日本の医学部生が持つべき正しい知識を全て英語でまとめ、一度それを学習し、臨床の場において患者さんに説明したり、コミュニケーションをとったりするために必要な“医学日本語”の教育をすることを提案したい。メリットとして、英語力の向上と、医学用語が会話に混じることが減り患者さんの病気に対する理解度が上がることが期待できる。デメリットとしては、日本語で勉強してきたコメディカルとのコミュニケーションが円滑にできないこと、患者さんが自分の疾患を調べるとき英語を読める必要があることなどが考えられる。また、日本特有の病気や、日本におけるそれぞれの疾患の起こりやすさ、特徴などは日本語の文献を用いて勉強するのがよいと考える。いずれの言語で学ぶのであれ、正しい知識を十分に理解することが大切である。
そもそも英語は必要なのか?
結論からいうと情報収集としての面で英語は必要だ。
①世界中に情報を発信する方法として、国際的な学会においての発表や、論文として発信する方法があるが、どちらにせよ英語を用いるのがスタンダードである。医師としての活躍の舞台を自国のみに留まらせず、グローバルに求める人も増えてきているし、そのチャンスも増えてきている。様々な国の出身の医療従事者が協力して働くためにそれぞれが英語をマスターしてコミュニケーションをとることが必要である。
ただし、日本語のみで円滑にコミュニケーションが取れ情報をグローバルに発信する必要に迫られない医師においてはコミュニケーション、情報発信としての英語のSpeaking・Listening・Writing能力は必ずしも必要とは言えない。
②医学の世界で英語がイニシアチブをとっている現状においては最新の知見や研究、調査など様々な情報が英語論文という形で共有されている。患者さんの治療の幅を広げたり、有害事象を回避したりするためにこういった情報を得ることは医師としての義務といっても過言ではないだろう。
仮に今から医学の世界で日本がトップに踊り出て、イニシアチブを奪取したうえですべての情報を日本語で発信すれば、多くの外国人医師が日本語を学ぶかもしれない。ただそうなったとしても 日本の医師は英語で情報発信するほうが親切だし、それがマナーではないかと考える。
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