献本感謝します。
「日本にしかない1号液〜4号液は、日本の輸液療法をお手軽にした側面もありますが、医者が何も考えなくしてしまったいう負の側面もあります」
「1号液は開始液として使うことがある
3号液は維持輸液としてよく使われる
2号液と4号液は使わない」141p
これで、この本は良心的な本だなあ、と1〜4号液を一度も使ったことがないイワタは思ったのでした。そもそも輸液そのものもあまり使わないし、ほとんどが生食、まれに5%グル、half normal salineか、、、
電解質、酸塩基平衡、血ガスの解釈とかは、一度しっかり勉強しておけば、ずっと使えるネタである。医学が進歩してもアプローチそのものはそんなに大きくは変わらない。だから、腰を落ち着けて、しっかりと読みこみ、納得しておく必要がある。こないだ、生まれて初めてBartter症候群を見たけど、こういうまれな疾患(たしか有病率100万分の1)でも、基本を学んでおけば、妥当なアプローチは可能だ。逆に、このへんをいい加減に扱っていると、内科専門医でもいい加減なやっつけ仕事をしてしまう、、、、ほんと。回診していると、患者さんについている輸液も結構適当です、、、困ったものだ。
初期研修医くらいのときに、ここは通っておきたい通過儀礼にしておきたい。通過儀礼を果たしていない指導医は、すぐに本書で勉強しましょう。1日あれば読めます。
とはいえ、cerebral salt wastingの原因がはっきりしていないとか、mineralcorticoid responsive hyponatremia of the elderly(MRHE)とか、CPMは今はODSって呼ぶんだよ、とか勉強になりました。
コメント
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