学生としていた会話である。
恋をしている青年がいる。好きなあの娘の前に出ると、もうしどろもどろ。汗ダラダラ、心臓バクバク、カテコラミン全開、である。
心臓バクバク、、苦しい。恋って苦しい。
さて、この青年にメインテートでも処方しようか。おそらく心拍数は下がるだろう。もちろん、恋の悩み「そのもの」は解決しない。
そういうことだ。
日本における治療薬は、ちょうど恋の悩みにβブロッカーを使うのに似ているところがある。表徴をひっくり返すのには役に立つ。しかし、本当の問題は治らない。
例えば、DIC。DICは敗血症の結果である(大抵の場合)。独立した病気というより、表徴と捉えたほうがよい(事が多い)。DICの治療の王道が「原疾患の治療」と教科書に書いてあるのは、そのためだ。DICスコアだけ直しても、ダメなのである。
そういうことだ。
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