ようやく少し腰を据えて勉強できそうなので、片っ端から積んでた漢方の教科書を開いている。で、一番最初に読了できたのがこれである。
大手出版社らしく、タイトルも帯も(漢方を知れば人生が変わる!)大げさだが、中身はいたってまじめな本である。「売れればよい」編集部の性だと思うけど、逆に本の価値が下がるからもっとよいタイトルにすればよいのに(人のこと言えないけど)。一般向けの本だが、むしろ正統派な紹介本である。
本書は漢方診療のオーバービューで、おさらいには最適である。中医学にも漢方にも造詣が深い西本先生らしく、スタンスはニュートラルで西洋医学にも特に「アンチ」ではない。
というか、ぼくはずっと思ってたけど、東洋医学も西洋医学(と呼ばれるもの)も基本姿勢は同じで、それは構造主義的に考えればよく分かる。
要は起こっている現象をつかみ取って、その現象そのものに真摯に対峙するだけなのだから。
感染症診療はばい菌を捕まえて、これに抗生物質を振りかけるようなシンプルな営為ではない。がために、うちの研修医はいつも苦労している。大事なのは患者に何が起きているか(アセスメント)をつかみ取ること。そうすれば、治療法も自ずと分かる。何百万遍も言っているが、なかなかできない。漢方診療も同じことだ。もっとも、こっちのアセスメントはぼくもまだまだ「小僧」段階。これからもっと精進します。
大手出版社らしく、タイトルも帯も(漢方を知れば人生が変わる!)大げさだが、中身はいたってまじめな本である。「売れればよい」編集部の性だと思うけど、逆に本の価値が下がるからもっとよいタイトルにすればよいのに(人のこと言えないけど)。一般向けの本だが、むしろ正統派な紹介本である。
本書は漢方診療のオーバービューで、おさらいには最適である。中医学にも漢方にも造詣が深い西本先生らしく、スタンスはニュートラルで西洋医学にも特に「アンチ」ではない。
というか、ぼくはずっと思ってたけど、東洋医学も西洋医学(と呼ばれるもの)も基本姿勢は同じで、それは構造主義的に考えればよく分かる。
要は起こっている現象をつかみ取って、その現象そのものに真摯に対峙するだけなのだから。
感染症診療はばい菌を捕まえて、これに抗生物質を振りかけるようなシンプルな営為ではない。がために、うちの研修医はいつも苦労している。大事なのは患者に何が起きているか(アセスメント)をつかみ取ること。そうすれば、治療法も自ずと分かる。何百万遍も言っているが、なかなかできない。漢方診療も同じことだ。もっとも、こっちのアセスメントはぼくもまだまだ「小僧」段階。これからもっと精進します。
ご無沙汰いたしております。
すでにご存じかとは思いますが、
実践に役立つ本の一つとして有名な、
南山堂 ファーストチョイスの漢方薬
稲木一元、松田邦夫 共著
も、私のような素人には、
大変勉強になりました。
投稿情報: Akeminnko | 2012/01/13 17:14