年度末、いろいろな予算を消化するのに苦労されている人も多いと思う。
安全ピンやボールペンを購入するくらいなら、「研究」しませんか。
神戸大学病院感染症内科・都市安全研究センター医療リスクマネジメント分野では、研究費で抗菌薬を購入し、これを支給して被災地での使用状況の「実態調査」を行う。医薬品だけでなく、燃料、食料、いろいろなものの「被災時における利用のされ方」を「研究」できるはずである。
全国の研究者の皆さん、震災時の年度末の「このとき」にしかできない「研究」をやりましょう。
研究計画書
東北関東大震災時の経口抗菌薬供給に関する研究
主任研究者 岩田健太郎 神戸大学微生物感染症学講座感染治療学分野協同研究者 大路剛
概要
2011年3月11日に勃発した東北を中心とした地震、津波などで多くの方が避難生活を余儀なくされている。災害時にはこのような環境で肺炎、尿路感染などの感染症が生じやすいことが指摘されている。また、医薬品が枯渇しやすいことも知られている。本研究は経口抗菌薬レボフロキサシンを被災地に提供し、その効果について調査することを目的とする。
研究内容経口抗菌薬クラビット500mg錠を被災地に提供する。提供を受けた医師にアンケートを行う。緊急事態であることを鑑み、アンケート内容は簡易なものとし、回答は電子メールを用いて行う。アンケートの回答を量的、および質的に分析する。研究期間は2011年3月より1年間を予定している。
質問項目は以下の通り
使用地患者年齢 性別診断名その他使用時の感想(よかったこと、問題点など)
(中略)
なお、本研究は承認薬を用いることと、緊急事態であること、研究内容が簡易なアンケートであり、患者に健康上の、あるいは個人情報などその他の問題が通常医療の範囲以上に生じる可能性が小さいことを考慮し、患者への研究内容の説明、インフォームド・コンセントの取得を省略することとする。
(中略)
本研究で生じた患者への有害事象については、一般医療の範囲で対応するものとする。神戸大学による特別な補償は行われない。
(後略)
リスクコミュニケーションのワークショップから得られた学びを実際自分が現場で生かしていくのは大変難しいですね。大きな組織の中にいると、それなりに情報も入ってきます。地域医療にどっぷり使って、夜遅く一日が終わる毎日。限られた時間の中で、たくさんある情報の中から信頼できる情報を選択すること、そしてつなぎ合わせていくことの難しさを感じます。
視野を少しでも広げることができればと思っていますが・・・なかなかできません。先生のプログでははっとすることが多いので、楽しみにしています。
研究者の方や専門家は、もう少しわかりやすい情報を発信して欲しいです。
たとえば、
1・福島の原発について、1時間あたりの被爆線量の報道はなされていますが、積算量については報道や見通し。
計測の時点での放射線量の測定も信頼が置けるものなのか?
①定点でどれだけの放射線が測定されたか?
②今後、原発がどれだけの放射線を出し続けるのか、見通しは?
2.東北の農業に及ぼす影響
何だけどなぁ。
投稿情報: セラチア | 2011/03/19 09:15