導入することになっているTBLのワークショップに参加した。都合で2日目は参加できなかったが、本を読んで説明を聞いて、大体の要諦はつかめた。意義深いことだ。
このような舶来もののコンセプトを輸入するとき、しばしば問題になるのがオーセンティシティの問題だ。日本の場合、その根っこのところを導入しないで形ばかりチマチマ真似るときがある。
「これは本当の(本来の)TBLじゃない」
とか言われてしまうのだ。マインド・マップ然り、コーチング然り、NLP然り、、、、そこには
正しいオーセンティックな概念があり、そこから一歩でも形を外してしまうと、
「間違い」
になってしまう。マインド・マップなんて一番ひどくて、創立者の狭量さ(私のが正しいマインドマップ)にはひどくがっかりしたものだ(お金の問題かもしれんが)。形のバリエーションなんて一番どうでもいいことなのに。最悪なのが指導医講習会で、「正しい」GIOとかSBOを強要するタスクで、あれでみんなげんなりしてしまう。もう、いいかげん、あのつまらんセッションはやめにしませんかね、みなさん。そういえば、WS参加者の中にブルームの「正しい」タキソノミーかどうかの議論が起きていて興味深かった。言葉なんて全て恣意的な規定なのだから、どのタキソノミーがどうこういう「分類上の正しさ」を希求するのももうやめたほうがよい。「ブルームの呪い」から自由になったほうが教育現場は、よりしなやかになれる。
もちろん、日本でも要諦をつかむのがうまい人もいる。坂本竜馬なんて民主主義の要諦をよく理解していたし(些末なところは多分無視していたはず)、最近では例の高校野球マネジャーの本がそうだった。内田樹さんは要諦をぐわしと鷲づかみにする天才だ。リスコミWSも半月先になった。内田さんの慧眼を拝謁できるのはうれしいかぎり。
あと、今回一番よかったのが、他大学、とくに地方が非常にがんばって医学生教育にコミットしていることを学んだこと。お尻に火が付いているから必死です。ロケーションのよさにあぐらをかいているから、神戸大なんて全然まだ努力も工夫も足りない。自らの甘さにとても深く反省したのでした。
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