ICD講習会に参加した。講習会に参加しないと単位をもらえず、単位をもらえないとICDにはなれない(今僕はICDじゃない)。ICDになれないと、、、、そんなに困らないのだが、ちょっと不都合がある。だから、講習会に参加する。
講習会の内容そのものはまあいいとして、僕にとっては旧聞に属する話である。自然、退屈であった。感染症専門医が聞くような話ではないのである。そりゃそうだ、ICDになりたい、というのは感染管理の門を叩いたばかりという状態を想定しているのだから。
問題は、ICD制度と感染症学会専門医制度が連動していないことにある。これに、最近は化学療法学会の抗菌薬適正使用なんとか試験が加わってますます話がややこしくなっている。
それぞれはある程度の妥当性を持ってやっているのだと思うが、なにしろバラバラなので無駄が多い。だから、感染症専門医をとっていてもICDを取るためにベーシックなレクチャーを聴くはめになる。時間とお金の無駄である。時間とお金に不自由している身としては、ここは何とかしてほしいところだ。
提案したいのは、感染症エキスパートステップ制である。要するに、英検と同じにすればよいのである。ICDはレベル4(仮称)、英検4級レベルである。化療学会の抗菌薬適正使用はレベル3,専門医レベルはレベル2,指導医レベルはレベル1と上がっていく。
当然、レベル2の資格を得たものは、わざわざ下ってレベル4の資格を取る必要はない。金と時間の無駄が省略できる。ICDや専門医の価値も外部的にも顕示されてわかりやすくなる。今の制度だと外の人からはICDと専門医の違いなど分からないだろう。
これをやるためには、感染症学会と化療学会のエゴが捨て去られる必要がある。ICD制度協議会など下手すると消滅しないといけなくなる(ICDという名称すら要らなくなるのだから、当然、そうなる。まあ、代わりに別の専門医組織、ABIMみたいなのを作ってもよいが)。本来感染管理や感染症診療の質向上を目的として上記の制度ができたのである。上記の制度を維持するために感染管理や感染症診療の質に瑕疵が生じるなど本末転倒なのである。関係諸兄が私心を捨て、エゴを引っ込めて真のアウトカムを求めて高邁な精神の元で協力すれば、このような制度は可能である。が、、無理かいな?無理だとすると、関係諸兄に私心がうずまき、エゴがふくらみ、真のアウトカムなど知らん顔で精神がやせ細っている証拠なのであろう。
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