吸入ステロイドは安定したCOPDにどうか、というメタ分析。
吸入ステロイドは安定したCOPDにどうか、というメタ分析。
投稿情報: 18:20 カテゴリー: journal club | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
リブログ
(0)
| |
|
|
|
昨夜は姫路で外科の先生を対象に抗菌薬の話をしました。他科の先生にお話しする「他流試合」は私は大好きで、県内で積極的に交流を深めていきたいといつも思っています。
さて、そんなこんなで昨日は夕刻バタバタと病院を出たのですが、昨日のお昼のJクラブは「あの」エンドトキシン吸着療法の話。
http://jama.ama-assn.org/cgi/content/abstract/301/23/2445
ブラインドがかけられない、死亡率が高すぎる、Nが小さい、実はアウトカム設定がおかしいんじゃないの?など、瑕疵を見つけることはできるにはできるのですが、それを凌駕するくらい、「既存の常識」に一石を投じる価値の高い論文だと思います。もちろん、これが全ての終わりというわけではないのでしょうが。
敗血症性ショックの患者にエンドトキシン吸着療法を行うのは、少なくとも理にかなった一つの選択肢と呼べると思います。ただし、元気な患者の「エンドトキシンレベルが高い」ことを理由にPMXはちょっとストレッチしすぎかもしれません。病棟でどのように上手に説明するのかが、プロの大事な仕事です。言い訳もごまかしもひいきの引き倒しもなしに。主治医とコンサルタントは同じ目標を目指さねばならないのですから。
投稿情報: 07:45 カテゴリー: journal club | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
リブログ
(0)
| |
|
|
|
Normalization of serum rapid plasma reagin titer predicts normalization of cerebrospinal fluid and clinical abnormalities after treatment of neurosyphilis
Clin Infect Dis 2008 vol. 47 (7) pp. 893-9
血清のRPRで神経梅毒をフォローできるか、という命題。まあまあいけそう。
今週から試行的にJクラブを毎日やっています。毎日一本。ヤ○ルトみたい。
投稿情報: 17:35 カテゴリー: journal club | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
リブログ
(0)
| |
|
|
|
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19370638?dopt=Abstract
コクランより。グルコースよりも米や小麦のようなポリマーベースの糖の方がよりよいORS。コレラでも、、、
投稿情報: 19:40 カテゴリー: journal club | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
リブログ
(0)
| |
|
|
|
Influence of vasopressor agent in septic shock mortality. Results from the Portuguese Community-Acquired Sepsis Study (SACiUCI study)*
Crit Care Med 2009 vol. 37 (2) pp. 410-416
ノルエピネフリンよりもドーパミンのほうがよかった?さらなるデータ必要。
Oral Sexual Behaviors Associated with Prevalent Oral Human Papillomavirus Infection
J Infect Dis 2009 vol. 199 (9) pp. 1263-1269
オーラルセックスと開口を伴うキスがHPV感染のリスク
投稿情報: 13:23 カテゴリー: journal club | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
リブログ
(0)
| |
|
|
|
ランセットのGVHDのまとめです。よく見るのに、あまりまとめて勉強してきませんでした。それにしても、OmniOutlinerを使うようになってこのようなサマリーの作成時間が激減です。助かってます。
GVHD
- Lancet 2009;373:1550-61
-
- 造血細胞移植(HCT)の合併症としてGVHDは有名
- HCTは年間25000例行われている。
- graft versus tumor, graft versus leukemia effectにより悪性疾患は治療される。
- ドナーの白血球注入と骨髄を破壊しない(non-myeloablative)は状況、臍帯血移植を行うことで、ここ数年で同種HCTの適応は広がった。特に高齢者に広がった。
- 感染症の予防、サポーティブケア、DNAに基づく組織のタイピングもアウトカムを向上させている。
- それでも、GVHDは問題だ。
- この5年間で、血縁関係のないドナーの移植は倍増するだろう。つまり、GVHDも増えるということだ。
-
- 50年前、BillinghamはGVHD成立に必要な3つの条件を挙げた。
- 1.グラフトに機能している免疫細胞がある。
- 2.レシピエントが組織抗原を発現しており、それは移植ドナー側にはない
- 3.移植細胞を除去する能力が患者にない。
- 免疫細胞は、今ではT細胞だと分かっている。T細胞が含まれている組織を除去できないときに、GVHDがおきる可能性がある。免疫抑制がある場合に特にリスクは高い。
-
- ホストのタンパク質にドナーのT細胞が反応するとき、GVHDがおきる。
- 特に重要なたんぱくは、人白血球抗原HLA。これをコードするのがMHC
- クラスI HLA(A,B,C)は遊郭細胞のほとんどで発現される。
- クラスII(DR, DQ, DP)は造血細胞(B細胞、樹状細胞、単球)で発現されるが、炎症や外傷があると他の細胞でも誘導される。
- 急性GVHDの頻度は、HLA蛋白のミスマッチの程度と直接相関している。
- だから、ドナーとレシピエントは、HLA A,,B,C,DRB1をマッチさせておいた方がよい(これを8/8マッチと呼ぶ)。しかし、臍帯血移植ではこのミスマッチは寛容される。
- にもかかわらず、HLAをマッチさせた移植でも40%程度で急性GVHDを発症し、高容量のステロイドを必要とする。
- これはHLA以外の遺伝子のちがいによるものだ。minor histocompatibility antigenと呼ばれる。この抗原のうち、HYやHA-3はほとんどの組織で発現され、GVHDやgraft versus leukemiaのターゲットとなる。HA-1やHA-2は造血細胞(白血病細胞含む)で多く、graft versus leukemia effectを高め、GVHDを減少させることが可能になるかも知れない。
- GVHDのリスクファクターにはサイトカインの多様性があり、これが古典的なサイトカインストームに関与している。TNFα、IL10、IFNγがいくつかのスタディーでは関与している、とされた。innate immunityを司るたんぱくの多様性、例えば、nucleotide oligomerisation domain 2とかkeratin 18受容体も関与している。ドナーの最適化にはHLAとHLA以外、両方の遺伝子の因子が重要なのだ。
-
- 臨床症状
- 急性GVHDは移植100日以内、慢性GVHDはそれ以降と定義されてきた。
- で、最近ではNIHの定義でlate-onset acute GVHDを100日後に設定し、overlap syndromeというacute, chronic両者の性格を持つものも規定している。
- 急性GVHDに多いのは皮膚、消化器、そして肝の症状である。
- maculopapular rash
- 悪心、嘔吐、食欲不振、水溶性下痢、強い腹痛、血便、イレウス
- 高ビリルビン血症
- 皮膚所見がいちばん頻度が高い。かゆい。水疱や潰瘍を作ることもある。病理的にはepidermal rete pegsのアポトーシスが見られる(?)。dyskeratosis, exocytosis of lymphocytes, satellite lymphocytesがdyskeratotic epidermal kerainocytesの側に、血管周囲のリンパ球浸潤も真皮に見られる。
- 腹部では下痢、嘔気、嘔吐、腹痛など。分泌性の下痢で1日2l以上になる大量の水様便。血便は予後不良因子で、潰瘍形成に伴う。画像では内腔の拡張や腸牆壁の肥厚があり、ribbon signと呼ばれる所見がCTで見られる。air fluid levelがあればイレウスを考える。crypts のそこにアポトーシスがあったり、膿瘍があったり、表面上皮の平坦化や損失があったりする。
- 肝機能異常は、veno-occlusive disease(VOD)や薬剤性、ウイルス感染、敗血症、iron overloadとの区別が困難である。病理ではendothelialitis, リンパ球浸潤を門脈周辺に、胆管周囲炎、胆管破壊が認められる。肝生検は、血小板減少があったりして滅多に行われない。GVHDは除外診断になるのだ。
- 重症度はIからIVまで、mild, moderate, severe, very severeと呼ばれる。IIIでは5年生存率が25%、IVだと5%。
- 完全にHLAがマッチしていてもGVHDは35−45%で発症。ミスマッチが一つあれば60−80%。臍帯血であればリスクは減る。35−65%、、、、
- 慢性GVHDは再発の次に死亡に関与している。
- 急性GVHDが慢性化する進行性(progressive)、急性は治って、その後に発症する慢性型(quiescent)あるいは急性抜きで発症するde novoの3種類がある。
- リスクファクターは急性GVHDの既往と、年齢
- だから、急性GVHDを予防するのは慢性GVHDの予防に有用。
- 症状は自己免疫性疾患みたい、、、
- 皮膚の色素剥奪、脱毛、多形皮膚萎縮症、扁平苔癬、強皮症
- 爪の破壊
- 口腔内潰瘍や硬化による開口制限、扁平苔癬様の病変、口腔乾燥
- ドライアイ、シッカ症候群、結膜炎
- 筋膜炎、筋炎、関節拘縮など
- 膣硬化、潰瘍
- 食欲不振、体重減少、食道ウェブ、狭窄
- 黄疸、トランスアミナーゼ上昇
- 閉塞性、拘束性障害。閉塞性細気管支炎、胸水
- ネフローゼ症候群(まれ)
- 心外膜炎
- 血小板減少、貧血、白血球減少
-
- pathophysiology
- 読んだけど、書くのは大変なので省略、、、
- ホストの組織障害、APC活性がドナーのT細胞を刺戟、Th1がCD4細胞、CD8細胞のCTLを介してTNFαやIL1をだし、ターゲット細胞の炎症やアポトーシスを促す。IFNγを介してマクロファージを経由するパスウェイも、、、
-
- 予防
- むずかしい
- GVHDを予防しようとすると、グラフト不全や原疾患再発、感染症、EBV関連リンパ増殖性疾患のリスクを高めてしまう。
- partial T-cell depletionはまだ研究段階。
- 抗CD54モノクロナル抗体alemtuzumab。GVHDは減ったが再発と感染症が増えた、、、生存率に差はなし、、、
- ex-vivo antibodyでドナーtT細胞のアナジーを誘導する方法。追試がない、、、
- in vivoで抗T細胞抗体を投与するスタディーも。副作用がおおい。rabbit anti-thymocyte globulinはGVHDは減らしたが、生存率には差が出なかった。
- 細胞内酵素のcalcineurinを阻害するcyclosporineやtacrolimus。副作用は、低マグネシウム血症、高K血症、高血圧、腎毒性。microangiopathyや神経毒性も。microangiopathyがおきるとあまり血漿交換に反応せず、死亡率は高い。posterior reversible encephalopathy syndromeもcalcineurin inhibitor投与で1−2% におきる。2,4ヶ月後に投与量を減らすと副作用も減る。
- 通常、calcineurin inhibitorはメソトレキセートなど他の免疫抑制剤と共に使う。これが好中球減少や粘膜障害の原因となるため、mycophenolate mofetilを代わりに使うことも。こっちのほうが同じ予防効果で副作用は少ないかも。
- sirolimusはtacrolimusに似ているが、calcineurinは阻害しない。tacrolimusと併用すると効果が大きい。ただし、thrombotic microangiopathyが問題。
- reduced-intensity conditioningは、免疫抑制を通じて、ドナーT細胞がうまく生着し、リンパ球系の造血を抑えることを目的としている。従って、myeloablativeという言葉はちょっと間違い。炎症を促すサイトカインは減り、GVHDが減り、急性GVHDオンセットも遅れるかも。ただし、慢性GVHDの発症に急性がかぶる、overlap syndromeはおきるかも知れない。
-
- 治療 急性
- ステロイド。
- grade Iでは局所のステロイド
- 重症度が増せばステロイドも増やす。
- ただし、ステロイドで反応するのは半分以下。重症では治りにくい。
- anti-thymocyte globulinの併用で反応は増えなかった。この効果は限定的か
- mesenchymal stromal cellsの点滴(ドナーや第三者からもらって培養)はいいかも。ステロイド抵抗性GVHDの55%で反応あり。
- たいがいphotopheresis。白血球をたいがいに集め、DNA-intercaating agent 8-methoxypsoralenと一緒にインキュベートし、紫外線に当てる。細胞のアポトーシスを促し、抗炎症作用が強く、固形臓器移植の拒絶予防に有効である。RCT待ち。
- TNFαブロック。TNFαはAPCを活性化させる。etenerceptはステロイドと併用して、急性GVHDの70% に効果あり。
-
- 治療 慢性
- よく分からない
- ステロイド?
- ステロイド±calcineurin inhibitorのRCTでは差なし
-
- 合併症
- 細菌感染、真菌感染、ウイルス感染、薬の副作用など数多い。graft failureも。
- フルコナゾールなど真菌予防を
- PCP予防も。
- CMVpreemptive treatmetnも考慮
- 帯状疱疹
- ケアするものにワクチンを
- IgG2, G4欠損があるので、施設によっては免疫グロブリンが投与されることもある。
- カテ感染に注意
- ステロイドの副作用も注意。
- calcineurin inhibitorの腎不全を考え、経口で水分励行を
-
- 将来
- GVHDのバイオマーカーが見つかれば、preemptive txも?
投稿情報: 15:28 カテゴリー: journal club | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (1)
リブログ
(0)
| |
|
|
|
Polymerase chain reaction of secA1 on sputum or oral wash samples for the diagnosis of pulmonary tuberculosis
19207077
口ですすいで、結核診断できるか?というもの。リソースプアな場所なら使えるか、、、
Impact of continuous venovenous hemofiltration on organ failure during the early phase of severe sepsis: a randomized controlled trial
19237881
重症敗血症・敗血症性ショックで腎機能正常なのにCHDFまわしても意味ない、どころかむしろ有害、、、これは知っておいて良い、、、
CMV quantitative PCR in the diagnosis of CMV disease in patients with HIV-infection - a retrospective autopsy based study
17986346
CMVの定量PCRは診断に使えるか???特異度は高いかも、とくにタイターが大きいか繰り返して陽性なら、、ただし、死亡例ばかりが対象で、applicabilityが、、、、
投稿情報: 11:32 カテゴリー: journal club | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
リブログ
(0)
| |
|
|
|
日常診療もストップできません、、、今年は医局員が増えたので、だいぶ楽になりましたが。
Long-term suppressive antimicrobial therapy for intravascular device-related infections
11678518
よくある、「カテの抜けない」患者さんへの長期抗菌薬投与。とても現場的な、、、
Antimicrobial therapy for Stenotrophomonas maltophilia infections
17334747
治療という観点からのまとめ。これも面白かったです。
Gram-negative bacteremia upon hospital admission: when should Pseudomonas aeruginosa be suspected?
19191643
いきなりカルバペネムで行くのか?という問い。90歳以上、尿カテあり、中心静脈カテあり、最近抗菌薬入ってる、、、では考えましょう。日本でも追試が必要か。
投稿情報: 09:31 カテゴリー: journal club | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
リブログ
(0)
| |
|
|
|
Empirical Treatment of Community‐Acquired Pneumonia and the Development of Fluoroquinolone‐Resistant Tuberculosis
Clinical Infectious Diseases
エンピリックにCAPでキノロンを使うと結核耐性が増えるか、という命題。繰り返せば、、、
Colonization with multidrug-resistant gram-negative bacteria: prolonged duration and frequent cocolonization
Clin Infect Dis
2009 vol. 48 (10) pp. 1375-81
耐性陰性菌は、1回つくと、消えません、、、150日後には半分になるので、そこで再度スクリーニングをする価値はあるかどうか、、、
Duration of colonization with methicillin-resistant Staphylococcus aureus
Clin Infect Dis
2009 vol. 48 (7) pp. 910-3
同じく、MRSAについて、、、消えません。なかなか
投稿情報: 18:44 カテゴリー: journal club | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
リブログ
(0)
| |
|
|
|
先週のジャーナルクラブを忘れてました。
The value of QuantiFERON(R)TB-Gold in the diagnosis of tuberculosis among dialysis patients
19218539
透析患者さんのQFTはツ反よりは結核診断には有用かも、、、という小さなスタディー
Randomized, double-blind, placebo-controlled trial of cephalexin for treatment of uncomplicated skin abscesses in a population at risk for community-acquired methicillin-resistant Staphylococcus aureus infection
17846141
市中MRSAの多いところではけっこう大きな皮下膿瘍でもドレナージだけでもOKという論文。セファレキシンVSプラセボという、面白い比較。
Guidelines for the diagnosis and management of disseminated intravascular coagulation
19222477
DICの最新のガイドライン。それにしても、僕が学生の頃からほとんど変化がない、、、
投稿情報: 14:57 カテゴリー: journal club | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
リブログ
(0)
| |
|
|
|
最近のコメント