今年やりたいと思っていたことは、まあまあできて、ちょっとできなかった。以下がそのメモ
できたこと
- 当科のO先生を准教授に昇格。めでたし、めでたし。
- JICAと連携してのアフリカ防災プログラム。Mさん、Sさん、お世話になりました。
- 感染症後期研修に関する質的研究。国際誌に出したら、「日本のローカルな話題だから日本の雑誌で」と言われ、日本の英文誌に出したら「統計解析がない」という超頓珍漢な査読者に蹴られ、医学教育の雑誌に出したら「うちは後期研修はたーげっとにしてない」と言われて苦労に苦労を重ねた研究でしたが、ようやく出せました。あーつかれた。
- PPEの総説。これは本田先生がほとんどおやりになった仕事ですが、少しお手伝いしました。もっと便利で簡単なPPE欲しいです、、、、と現在業者と相談中。
- De-escalationのメタ分析。ほぼ同時期に複数の同じトピック論文が出て、このネタは時間との戦いだと悟った研究。みんなコクランに不満だったんですね(me included)。
- ESBL産生菌の菌血症に対するセフメタゾールの効果について。これも似たような研究が出てますが、セフメタ限定で調べたのがよかったです。
- HIV患者の間質性腎炎(de novo)。これも難産でした。感染症と病理と腎臓内科のクロスオーバーな症例。
- テノホビルによるdistal RTA。これも腎臓・感染症のクロスオーバーな症例。メーカーにも報告しました。
- 培養確定した結核性髄膜炎の長期予後。これはぼくが感染症フェロー時代にやった大昔の研究の仕立直し。ICAACに出したポスターを論文化するときトラブルに巻き込まれてお蔵入りになっていたのを、拾ってもらって、CIDにもっていってくれました。感謝。
- 性教育の本。これは最初I書店から依頼があって書いたものを、当のI書店に出版を断られるというすごい展開だった本。性教育は編集サイドにも強烈なイデオロギーがあります。だから、フェミニストは父権主義なおっさんと同じくらい嫌いだよ(ほんと)。でも、おかげで何十回も書き直して良い出来になりました。
- 極論で語る感染症内科。これは普段から考えていることをそのまま本にしたので、「性教育」と違い楽勝でした。初稿はもっと厳しい内容でしたが、あちこちから横槍が入ってだいぶ牙は抜かれました(初稿、読みたくありませんか?)。
- ケアネットDVD。こちらは「極論」を元ネタに作ったもの。これまでとは違うスタッフで、演出が新しくなってます。
- メドックマラソン走る。長年の夢でしたがついに実現。酷暑かつエタノール燃料が走りに寄与せず、5時間以上かかりました。何度も諦めようと思いましたが、意地で完走。
- 神戸マラソン走る。いつも落選で縁がないかと思ってましたが、おかげさまで出場。美しい走路とたくさんのホスピタビリティーに感動しました。最後の坂はなんの罰ゲームかと思いましたが。作戦も失敗し、記録もそれほど伸びませんでしたがなんとかサブフォー。
- トレイルラン初挑戦。3月に憎き肺炎球菌のせいで走れず、翌月京都で比叡山超え。道を間違えたり、いろいろやらかしましたが、こちらもなんとか完走。完走すりゃ、いいんです。ぼくの場合。
- ロシア語検定4級合格。目指せマルチリンガル、、、、の道はまだまだ遠い。ぼくにはとてもむずかしい試験で、苦戦しました。
- 感染対策や調査で少しお手伝いしました。熊本とフィリピン。WHOのコンサルタントとして2回めの仕事ができてよかったです。
- ID weekで久しぶりに発表。
今年できなかったこと。
アクセプトされて出待ちの症例報告が一つ(精神科・感染症のクロスオーバー)、投稿していてどうなるんやろ、の論文が2つ(ASPとPSA)、来月でる本が一つ(ワクチン!)、完成待ちの教科書翻訳が一つ(ハリソン)、ほぼ完成してるけど編集サイドと折衝中の本が一つ(勉強法の本)、原稿ができてて出版も合意が取れてる本が一つ(英語学習)、原稿はできてるけど出版の合意がとれてない本が一つ(飲食と健康シリーズ)、原稿はできてるけどまだ誰にも見せてない本が一つ(漢方)、企画は整って一回できたけどもう一度やり直しな本が一つ(医学教育)、書きかけの本が一つ(医学教育)、訳しかけの本(感染症)が一つ、来年完成予定の本が3つ(寄生虫と高齢者感染症、あと「もやしもんと微生物」)、現在校正中の本が一つ(薬のデギュスタシオン2)、来年出す雑誌が一つ(J-IDEO、ぜひ読んでね)、ほぼできてるけど投稿できてない論文が1つ(数理モデル)、完成一歩手前で止まってる論文が一つ、、、あとなんか忘れてるかもしれません、、、、それとワインエキスパート取って5年たったので、今年はシニアワインエキスパート試験受けましたが、3次試験でオチました。これは来年に持ち越し。ロシア語検定3級と、CICの3つを2017年のノルマとして勉強します。研究も本もまだまだ頭に構想はあって、やりたいことは売るほどあります。これから走らせる研究がたぶん、3つか4つか5つ(医局員次第)。が、来年度は役職も一つ増えたのでたぶん極めて面倒くさい(やりたくない仕事が激増する)1年になる模様。あと、エキスパートナース(ロジカルシンキング)と医学界新聞(ジェネシャリ)とDoctor's Eyeの連載もがんばります。来年も2回は走りたいです。あと、長らくサボっていた学会活動や啓発活動(メディア対応含め)も少しずつギアを上げてコミットしていこうと思います。神戸大学病院を日本一の病院にするミッションも変わらずやっていきますが、来年達成可能性は多分ゼロです。
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