CAUTIは減らせるか? その10
今日からBackgroundです。ここも楽勝ですよ。がんばりましょう。
そもそもBackgroundとは、その研究が行われた背景、なんでその研究が必要なのかという理由説明が行われます。でも、その専門領域に属している人はたいていその辺の事情には通じています。だから、場合によってはこのBackgroundは(業界内の人は)読み飛ばしたって構わないのです。業界外の人が、「なになに、最近わしの業界外ではこんな研究があるんかいな」と覗いてくる場合は、Backgroundを丁寧に読み込んで「そのへんの事情」を理解します。
M「でも、私、業界外の論文とか、読む気ありませんし(きっぱり!)」
I「そういうと思いました。というわけで、サラサラとBackground、いきましょ」
Catheter-associated urinary tract infection (UTI) is a common device-associated infection in hospitals. Both technical factors — appropriate catheter use, aseptic insertion, and proper maintenance — and socioadaptive factors, such as cultural and behavioral changes in hospital units, are important in preventing catheter-associated UTI.
ま、要するに英語なんて単語とリズムなんです。英単語に慣れ、そのリズムに慣れてしまえば、わりと楽勝なんです。Conclusionsから始まり、下から登っていった我々ですが、ここまでくると出てくる単語は「またか」のおなじみなものがほとんどです。リズムにも慣れてきましたね。
そのリズムのまんま、頭から訳していきます。
カテ関連UTIはよくある(common)デバイス関連感染です(device-associated infection)。デバイス関連感染は難しい専門用語ですが、「なんとかassociated infection」という言い回しはもうおなじみなので、難しくないですね。どこで?それは病院で(in hospital)です。
both technical factor、、、、うにゃうにゃ、とtechnical factorsの説明があって、and socioadaptive factors、、、うにゃうにゃ、、、とさらに説明があります。これはboth and 構文で、技術的な要素(technical factors)と社会適応要素(socioadaptive factors)がありますよっ、てことです。
で、そういう両方の要素が重要なのだ(are important)と。なにに重要かというと、カテ関連UTIの予防に重要なんです(in preventing catheter-associated UTI)。英語は基本、頭から読みます。せっかち(いらち)なんです。結論から言えってゴルゴ13なんです。
で、ここでtechnical factorsってなんやねん、て説明が入ってます。それは
appropriate catheter use 適切なカテーテル使用。appropriate は適切な「あぷろぷりえいと」と読みます。「ろ」にアクセントがあります。
それから
aseptic insertion、無菌的な挿入。septicはセプシスの、でaが頭につくと、否定後。asepticは「無菌的な」という意味になります。insertionは挿入。これ、セックスの時の「挿入」も同じ言葉です。今度、応用してみてください(うそ)。
さらに
and proper maintenance、適切なメンテナンスってことです。A, B, and Cで、最後の言葉の手前にはandを付けます。このリズムにも慣れましょう。properはappropriateとほぼ同義ですが、英語では同じ単語を連呼するのを嫌うので、言葉を変えてます。maintenanceはメンテナンス、まんまですね。
カテ関連UTI予防にはいろいろテクが要りますよっという我々の業界では「常識」がここで述べられています。
で、socioadaptive factorsの説明です。社会適応ってどんなことやねん、て以前疑問に思いました。ここに説明が載っています。それは、
cultural and behabioral changes in hospital units
病院職場での文化とか、行動とかの変容ってことです。
「入院患者はとりあえず尿カテ入れとけや、ごるあ!」みたいな非理性的な習慣がcultural な要素、
「手指消毒必要なんやけど、めんどくさいから端折っとこうぜ」みたいな「わかっちゃいるけどやめられない」のがbehabior、行動の要素です。
そういう文化とか行動の変化(change)をさせるのは理屈や情報だけではありません。そのへんの変容をもたらすのがsocioadaptive factorsってことです。納得?そういうのがないと、技術だけでは感染は減らせへんってことです。
英語は難しくありません。少しずつ学んでいきましょう。
今日のポイント
・英語は単語とリズム
・技術と社会適応の要素がカテ関連UTI予防に大事。
今日学んだ単語:common, appropriate, aseptic, proper
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