感染症学会は300床以上の1500の病院の存在を考え、感染症専門医は3000−4000人必要と考えている。
http://www.kansensho.or.jp/senmoni/info/14.html
現在、兵庫県には26人、島根県は5人、茨城県は2人しかいない。
http://www.kansensho.or.jp/senmoni/meibo.html
病院感染管理の主役である感染管理看護師ICNは全国で1100程度しかいない。
日本環境感染学会の認める「教育施設」の基準は以下のとおり。これをみると、常勤ドクター(ICDでOK)は1名いれば必要条件は満たせている。
- ICDの資格を持つ日本環境感染学会員が常勤職員で1名以上いること
病院機能評価バージョン6では、委員会や講義やマニュアルの規定はあるが、専任の感染管理専門家が何人必要かの明記はない。
僕の知る限り、厚労省にも適切な感染対策者の人数設定はない(まちがっていたら教えてください)。東京都も今年査察したはずだから感染管理者の数は把握していたはずだ。
適切な人数がおらず、適切な人数が設定されていない。人数を確保しようにも財源はなく、感染管理に従事する職員を増やすことにたいするインセンティブ(診療報酬)もない。この惨状が日常である。このような事項は日常において議論すべきなのだが、どうにもこの国は、メディアが騒ぐようなアウトライヤー的事件が起きないと議論しない。議論の構造が根本的に間違っているのである。
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