セファゾリン1gをペースメーカーや除細動器を埋め込む手術の前に投与すると、SSIは有意に減少する。
ブラジルからの研究。で二重盲検試験。649人の段階で感染率が0.63%対3.28%で、ここで研究終了。NNTが約38人。
ペースメーカーや除細動器を埋め込む際には直前にセファゾリンを点滴で落とすと術後感染は減少する。血腫が出来ると感染のリスクが上がる。全身感染でも教科書よりも短めに治療されているが、その後どうなったかは不明。
日本の場合は「術後も」抗菌薬がだらだら投与されているが、その価値を検討するには別の研究が必要になるだろう。
Julio Cesar de Oliveira et al. Efficacy of antibiotic prophylaxis before the implantation of pacemakers and cardioverter-defibrillators: results of a large, prospective, randomized, double-blinded, placebo-controlled trial. Circ Arrhythmia Electrophysiol. 2009;2:29-34
偽膜性腸炎の感染予防は個室管理した方が良い。空中を飛ぶCdiff
下痢患者の感染管理は基本接触感染対策でよい、というのが僕らが教わったドグマで、個室管理は必ずしも必要ないとされていた。これにチャレンジしたのがこの論文。有症状のある患者のまわりの空気をどんどんサンプルしたら半数以上で空気からC. difficileを検出。環境中の培養と分子検査をして空中の者が患者由来であるかを確認。
以上の結果から、下痢をしている最中は空中にはけっこうC. difficileが舞っているので、患者は個室管理をした方が良いのではないか、マスクも必要ではないか、、、というもの。リボタイプ27も見つかっているので、確かに怖いか。
面白い論文だが、実際に菌がそこにいるというのと、対策が必要かというのは別なのでどう考えようか。
Best EL et al. The potential for airborne dispersal of Clostridium difficile from symptomatic patients. Clinical Infectious Diseases 2010;50(11):1450–1457
EDの薬を飲んでいる患者ではSTDが多い。
アメリカの民間医療保険のデータでEDの薬が処方されている40歳以上の男性で保険請求の病名でのSTDを調べたもの。
1997年から2006年で141万人以上をフォロー。そのうち3万人程度がED薬使用。10万人あたりSTDはED薬を処方される前でも処方された跡でもED薬を出されなかった群よりおおかった。STDにはHIV感染も含む。マサチューセッツでは年間40歳以上男性1万人に1人でSTDということか。
Sexually Transmitted Diseases Among Users of Erectile DysfunctionDrugs: Analysis of Claims Data. Ann Intern Med. 2010;153:1-7.
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。