NEJM pandemic 2009 influenza review 2010;362:1708-19
- グローバル・サーベイランスについてのスペシャルリポートもついている。本号では。
- 驚くのは、リッチな国ほど見つけるのが早い、という当たり前の事実もそうだけど。むしろ日本が貧乏になったなあ、ということ。
- per capita in USDでは、2007年アイルランド、デンマーク、スイス、スウェーデン、イギリス、オーストリア、カナダ、フランス、ドイツ、オーストラリア、ベルギー、クウェート、UAE 、イタリア、シンガポールよりも日本は貧しい。デフォルト寸前のギリシャともそう違わない。知らなかった、、、、per capitaでいうと飛ぶ鳥を落とす勢いに思えた韓国や中国なんて、まだまだなのですね。
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- さて、本題。特に目新しいところだけ書き出す。
- 動物実験では、肺でのウイルス増幅は季節性より高い。ただし、病原性を高めるような突然変異は起きていない。新矢先生のNatureの論文もここに引用されている。
- high attack rate, mostly self limited
- attack rate 11%
- 学校生徒のsubclinical infection a third
- Pittsburghでは10-19歳の45% が感染
- CFRは0.5%だが、幅は広い
- 有症状のある人を分母にすると、米国で0.048, 英国で0.026%
- 死亡者は若い人に多く、90%が65歳以下
- 入院患者の9-31%がICUに
- 一度入院してしまうと、小児の死亡率は低く、高齢者は高い。
- 英国では家庭内感染は7−13%。小児がいると高い
- 日本でよくされた、家庭内での感染は少ない、という議論はなかった
- R10は1.3-1.7。季節性と同じかやや高い。ごちゃごちゃした学校だと3.0−3.6
- リスクグループ
- 妊婦、特に第三三半期 とくにHIVある場合。ただし、米国や南アフリカのデータ。
- 肥満
- 5歳未満
- 慢性心疾患
- 慢性肺疾患
- 糖尿病
- 神経疾患
- 免疫抑制
- 鎌型赤血球症
- 腎不全
- 肝不全
- 喫煙 証明されてはいない
- アスピリン?
- 65歳以上。致死率高いが、罹患率低い。
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- 入院するときはびまん性のウイルス性肺臓炎が多い。CURB65はアプライしないらしい。
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- 治療は微妙。48時間以上立ってもタミフル効果あり。
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- 入院患者でPeramivirの効果ははオセルタミビルと同じくらい。タミフル耐性ウイルスでは、ザナミビルより効かない。His275Tyr mutation
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既知のはなしが多かったので、結局だいぶはしょってしまった、、、、
コメント
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