漢方薬と事業仕分けの保険適応外しの問題が大きな波紋を呼んでいます。
僕は、漢方薬が保険から根拠なく外されることには反対です。
しかし、中には「これまでも外しにかかり、署名、維持の歴史があった。今後は未来永劫漢方薬が外されないよう保証されるべきだ」という意見もあるようです。
それは、違うと思う。
漢方薬や漢方診療は、やはり今まで説明不足だったのだと僕は思います。「漢方は漢方を勉強しないと分からない」「分からない人には分からない」とギルドを決め込んでいたのが、問題です。
公共財たる医療保険からお金をもらうのです。そこにお金を出している人たち(国民)になぜ、漢方薬には医療保険が適応になるのか、お金をプールしなければならないのか。納得のいく説明をしなければなりません。漢方薬で元気になった人がいる、利益を受けた人がいる、、、というだけでは説明不足です。なぜなら、既存のたくさんの治療法が利益をある人たちに(場合によってはたくさんの人たちに)与えていますが、保険は適応されないからです。箱庭療法とか、ホースセラピーとか。もちろん、武見太郎が認めたから、でも何千年も使っているから、でもありません。
アロマセラピーはイブン・シーナのころからあるようですが、保険適応はありません。漢方とアロマはどう違うのか、僕は理解しているつもりです。でも、それをインサイダーだけではなく、アウトサイダーにも理解してもらう必要があるのです。
現在、漢方薬に関連した臨床試験を2つ企画しています。よりよく説明できるために、僕もがんばっていきたいと思います。
ついでですが、逆に予防接種になぜ保険適応が(ほとんど)ないのかも、その誤謬を説明していく必要があります。その見返りとして、政治家と官僚は、なぜ保険が適応に出来ないのかを説明しなくてはならないのですが。予防だから、では説明になってませんよ(この論拠についてはどこか別のところでしました)。
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