ようやく、不評だった10MLバイアルは中止になりました。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20091117-OYT1T01053.htm?from=any
僕はこのことについて反省があって、10mLバイアルの話があったときに強固に即座に反対しませんでした。すればよかったのですが、他の議論でかかりきりになっていたのです。後で決まってから文句を言っても仕方がないのですね。
で、気がついたときは手遅れでした。仕方がないので、「もう決まったことはしようがありません。でも、現場から怨嗟の声が起きますよ。保証しておきます。覚悟しておいてください。そのときは直してください」と、お願いしました。
ちゃんと直してくれて厚労省には感謝です。
新興感染症に不測の事態はつきものです。新しいデータは出てくる、これまでの常識は覆される。それが絶対について回ります。初期の計画を完遂なんてしていたら、大変なことになります。そのことを僕らは5月に思い知ったのでした。
数年前の厚労省(あるいは霞ヶ関全体)は決まっちゃった方針は何が何でも方針は変えない、といういけずな意固地な組織でした。今の組織はすばらしい。間違いをすることは仕方がない。間違いを認め、それを直す勇気と知性に拍手を送りたい。
厚労省がころころ方針を変えると混乱してだめだ!と怒っている各部署の皆さん。それは、普段自分たちで考えていないからなのです。厚労省の指示待ち屋になってはだめです。自分の頭で考えないと。自分たちでどうあるべきかしっかり考えていれば、厚労省の朝令暮改は、(少なくとも改善している間は)歓迎すべきなのです。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。