国外に行くときの楽しみは、機内での映画。今回行きの機内では勉強8割、映画1割、読書1割でした。
Any given Sunday
機内では、映画を。男一人の時は、男の映画を
というわけで、Any given Sunday. アル・パシーノの大ファンなのに、ずっと観ていませんでした。アメリカンフットボール?というのでちょっと低く観ていたのかもしれません。
でも、昨年のスーパーボウル以来、アメフトも実はめちゃくちゃ面白いということを悟り、僕の意識は一変しました(あれはすごかった、、、)。ジョージ・クルーニーのLeatherheadsも面白かった(邦題の「かけひきは、恋の始まり」というのは誰がつけたか知らないですが、ひどいタイトルでした)。たしか、これも機内で観たな、、、
オリバー・ストーン監督はさすがです。感動しました。芸術とエンターテイメントのぎりぎりの線を巧みに大胆に綱割れ利しています。まあ、たぶん、日本ではぜんぜん受けない映画だと思いますが、
シカゴに着きました。僕の好きな街の一つです。アメリカで一番好きな街は?と聞かれればシカゴでしょう。入国審査をうけて、これが結構時間がかかり、あちこち指紋を採られ、顔写真を採られ、その後国内線の荷物チェック。靴まで脱ぐのがアメリカ流。でも、まあまああまり待たずに接続できました。空港のバーに入り、サムアダムスを頼みます。サムエルスアダムスはボストンのエールビールですが、僕はアメリカに来るとこのビールしか飲みません。バドワイザーやクアーズなんて馬のおしっこみたいな感じで嫌いなのです。バーは太ったおばさんが一人でやっていましたが、月曜日だから疲れる、とか不安障害でこないだERに行ったとか、抗不安薬はたまにしか飲まないから私は依存症ではない、とか、こないだ左手の指にできものができたけど、これって単なる豆?でかくなったりしない?とかいろいろしゃべってきました。ちょっとトイレに行ってくるから店をお願いね、と急にいなくなりましたが、隣の常連さんみたいな人が目配せして、「あれはたばこ吸いに行ってるんだ」と笑ってました。こういうことって結構あります。僕がアメリカで研修医やってたときも、隠れて吸ってるナースやドクターは結構いました。統計的な数字にはでてこないんだろうな、こういう人たちは、と思っています。アメリカは本音と建て前の乖離が激しい国なのです。
12時間近くもエコノミーの座席に座っていて、本当におしりが痛いです。おしりさえ痛くなければ、エコノミーでも全然つらくないのですが。このあと、アトランタまで1時間ちょっと。
アトランタは初めてでしたが、でかい街です。空港もでかい。なんと世界一の広さなのだとか。ホテルまでのシャトル便の運転手さんによると、アトランタオリンピックでここまででかくしたのだそうです。リオがオリンピックに選ばれたときは、IOCの役員はブラジル行きの旅行でずいぶん歓待を受けたんだろうよ、と楽しそうにその運ちゃんは言っていました。
空港では、Robert B. ParkerのRough Weatherというペーパーバックを買いました。アメリカに行くと必ず一冊ペーパーバックを買うのですが、最近は圧倒的にParkerです。他のベストセラー作家もたくさんいるのだけど、彼の文体が一番しっくり来るからです。英語も読みやすいから、というのもあるかもしれません。でも、今は忙しいから、これを読むのはずっと後の話だな。
機内ではおおむねスペイン語の勉強をしながら、与謝野晶子訳の源氏物語と小林秀雄の本居宣長と塩野七生の「ローマ人の物語」文庫第一巻をちゃんぽんで読んでいました。その間、Any given Sunday, 007のTomorrow never dies, Diamonds are foreverを観ました。最後のはほとんどBGMでスペイン語の勉強の片手間に観てましたが。Tomorrow never diesはひさーしぶりに観ましたが、あらためて、なかなかの傑作だと思いました。ピアース・ブロズナンのボンドで一番よいできの一つだと思います。スペイン語の勉強は絶望的でした。この年で動詞の活用とか、覚えさせんなよ、という感じです。
ダイヤモンドは永遠に、は遊び半分に日本語で流し聴きです。若山弦蔵の声なのです。懐かしの月曜ロードショウなのです。声はなかなかよかったですが、邦訳は実はぜんぜん下手なのに今になって気がつきました。こどもの時は気にせず楽しく観てましたが、昔の吹き替えってけっこう稚拙だったのですね。
死体にダイヤを隠したボンド。フェリックス・ライターがダイヤの隠し場所が分からない。降参だ、どこにあるの?と尋ねると、、
「alimentary,,,,」
と答えます。elementaryとかけて、「お腹の中だよ」といいつつ、「初歩的な質問だよ、ワトソン君」的に答えているのでした。こういう遊びが邦訳では消えていて、、
「消化器」
とつまらない答えになっています。こどもの時は気づかず観ていましたが、007シリーズの楽しい言葉遊びの魅力が、吹き替えで消え去っているのでした。
CDCの近くにとったホテルの周りにはなんにもありません。典型的なアメリカの郊外。でも、外に出る気にもなれない。さすがに30時間以上ほとんど睡眠なしで移動で、疲れました。先週から移動ばかりで、疲れたのでした。山のようなメールを片付け、スカイプで話をして、、スカイプって本当に便利。明日から、ACIP
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