昨夜は姫路で外科の先生を対象に抗菌薬の話をしました。他科の先生にお話しする「他流試合」は私は大好きで、県内で積極的に交流を深めていきたいといつも思っています。
さて、そんなこんなで昨日は夕刻バタバタと病院を出たのですが、昨日のお昼のJクラブは「あの」エンドトキシン吸着療法の話。
http://jama.ama-assn.org/cgi/content/abstract/301/23/2445
ブラインドがかけられない、死亡率が高すぎる、Nが小さい、実はアウトカム設定がおかしいんじゃないの?など、瑕疵を見つけることはできるにはできるのですが、それを凌駕するくらい、「既存の常識」に一石を投じる価値の高い論文だと思います。もちろん、これが全ての終わりというわけではないのでしょうが。
敗血症性ショックの患者にエンドトキシン吸着療法を行うのは、少なくとも理にかなった一つの選択肢と呼べると思います。ただし、元気な患者の「エンドトキシンレベルが高い」ことを理由にPMXはちょっとストレッチしすぎかもしれません。病棟でどのように上手に説明するのかが、プロの大事な仕事です。言い訳もごまかしもひいきの引き倒しもなしに。主治医とコンサルタントは同じ目標を目指さねばならないのですから。
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