戦後の日本の医療制度改革を行ったサムス准将の自伝的書物。戦後間もない日本の医療情勢とその対応、現在の日本の医療システムの基本は全て(に近く)この時期に作られたのだ、と感じられます。栄養問題や感染症対策、医学教育などその守備範囲はとても幅広いものでした。碧素では国産ペニシリンは高く賛辞されていましたが、この本では「効果薄し」と一刀両断されていました。歴史の見方は各人各様、ということでしょう。
これは衝動買いしたもの。30冊を一気に紹介しています。マックス・ウェーバーの「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」、上野千鶴子の「家父長制と資本制」の解説が分かりやすく、また面白かったです。ブルデュー・ヴァカンの「リフレクシヴ・ソシオロジーへの招待」は、歯切れがいいです。例えば、学問界特有の厳格な実証主義者については、
強いられたことを自分の長所に変えることによって、科学的大胆さのどんな形式にも反対し、実証主義的厳格さという小心な慎重さに常に高い価値を与えるような負け惜しみ的科学観
あと、こんな引用も
全体的イデオロギー概念を普遍的に把握するようになるためには、敵の立場だけではなく、原理上いっさいの立場を、すなわち自己自身の立場さえ、イデオロギーと見なす勇気がなければならない。
おっしゃるとおりで、、、、
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