もうひとつ、CIDから。
Combination Therapy vs. Monotherapy for PJI • CID 2008:47 (1 October)
このスタディーはまれな事象を扱う後向き研究ですが、そのプロセスがきちんとしているのが素晴らしく、とても参考になります。メイヨークリニックってすごいですね。後向き研究なのに患者のインフォームド・コンセントにまで言及しているのは驚きました。お金をかけずに研究するとき、お手本になると思います。
後向き研究でよく行われる誤った非難は「ここに瑕疵あり」という非難です。瑕疵はあるに決まっているので、それをいっては仕方がありません。大切なのは、定義が明確にされていること、限界点が明示されていること、分かったことと分からないことが可能な限り峻別されていることだと思います。ジャーナルクラブにありがちな、欠点探しゲーム、揚げ足取りゲームに陥らないようにケースや後向き研究、そして質的研究を読み解く技術や態度はこれから益々重要になるでしょう。
腸球菌にアミノグリコシドは、いわれるほど必要ではない(かも)という話でした。
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