手元にあるのは、和光のエンドトキシンシングルテストワコーの添付文書です。これは、カブトガニの抽出物であるリムルス試薬を用いた比濁時間分析法を用いたエンドトキシンの定量試験です。
これによると、このキットはグラム陰性菌感染症群(定義記載なし)18例で平均270.40pg/mLと、健常人(14例)の平均0.20と比べると有意に高い値がでました。ただし、2SDの範囲は-1743.90から2284.4と非常に幅が広いです。感度はカットオフ値を5pg/mLにすると56%、特異度は99%です。もっとも、これは社内データなので注意が必要です。ほとんどの場合、検査の社内データは通常の論文で発表されるデータよりも良い値が出るからです(理由はいろいろあるでしょう)。
神戸大学病院では年間1482件のエンドトキシン検査を行っていました。これを止めれば(止めても臨床上困ることはほとんどないでしょう)400万円程度のコスト削減になります。ちなみに、CRPはなんと5万9000件も測っていました!!!
あなたはそれでも、エンドトキシンを測定しますか?
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