S「D先生、整形外科の先生に叱られてしまいました」
D「どうした?整形外科医は頭ン中も骨で出来てるとか、暴言吐いたのか?」
S「D先生じゃないですから、そんなことしません」
D「俺だってするもんか。俺の発言は50%ジョークで出来てるだけだ。で、何があった?」
S「うちの後期研修医Aが院内肺炎のコンサルトで呼ばれたんです。で、培養取って治療してたんですが、次の日に別の後期研修医Bが患者を見て、これは違う抗菌薬の方がいいからって薬変えちゃったんですね。で、整形外科の先生が「指示をコロコロ変えるな」って機嫌を損ねてしまって」
D「ああ。ま、よくある話だな」
S「AくんもBくんも優秀なんですけどね。優秀が故に、こだわりが強くて、自分が正しいと思う診療に関してはちょっと譲らないところがあるんですよね~」
D「そんなこと、関係ないわい。AもBも俺に言わせれば、半ちくなダメ研修医ってことだ」
S「ええ~、でもD先生はいつも自分の頭で考えて判断できるようになれって言ってるじゃないですか。AくんもBくんも自分の頭で一所懸命考えてるから、指示待ち族にならずに結果として見解の相違が出てくるわけであって、、、、」
D「それはあくまで内的な問題だ。外的にはそういうのは一番目障りなんだよ」
S「なんです?その内的とか外的っていう話は」
D「S先生、浦安にあるネズミの王国の、やんごとなきネズミの中には、本当は人が入ってるって知ってるか?」
S「はあ???」
D「ネズミの王国、あるだろ?実名をあげると酷い目に遭うらしいから、実名は伏せとくけど」
S「先生はフィクションの存在だから、何やっても平気だったんじゃないんですか?」
D「いや、俺も「ネズミの王国」とその母国だけはオチョクラないようにしてる。シャレが通じないからな、あいつら。とくにあのカードゲームみたいな名前の大統領はユーモアや諧謔はまったく通じんぞ」
S「カードゲームな大統領はこんなブログ見てませんって。で、そのネズミに人が入ってる的話と、整形外科のコンサルトになんか関係あるんですか?」
D「もちろんだ~」
第45回「チームの見解は一致させよう」その1 終わり
続く。
この物語はフィクションであり、DとSも架空の指導医です。
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