I「それでは、キモに行ってみましょう。ガイドラインを全部読むのは大変(面倒くさい)ので、ブラウザの検索機能でpulseを調べてみましょう」
M「でてきた!」
Treatment of 1–2 CDI recurrences
19. The first recurrence of CDI can be treated with the same regimen that was used for the initial episode. If severe, however, vancomycin should be used. The second recurrence should be treated with a pulsed vancomycin regimen. (Conditional recommendation, low-quality evidence)
I「CDIはClostridium difficile Infection, 昔でいうところの偽膜性腸炎(pseudomembranous colitis)です。まあ、病名コロコロ変えてしまうのは専門家の悪い癖なのですが、CDIは覚えやすいので、ややましな改名かな」
M「1〜2回のCDIの再発(recurrence)ってことですね」
I「そうです。一回治って、また出てくることを再発、recurrenceといいいます。「りかーれんす」「か」にアクセントがあります。治りきらずにまた増悪することをrecrudescenceと言います。長いですね。「りくるでっせんす」とよみます。「で」にアクセント」
M「りくるでっせんす、には訳語がないんですか」
I「あるっつっちゃありますが、あまりいい言葉(意味をうまく説明する言葉)はありません。こういうときは英語でまんま、覚えちまうのがよいでしょう」
The first recurrence of CDI can be treated with the same regimen that was used for the initial episode.
CDIの最初の再発(recurrence)は最初の時(initial episode)で使ったのと同じ治療(the same regimen)で治療して良い(can be treated with)。
If severe, however, vancomycin should be used.
重症ならば(if severe)、バンコマイシンを使うべきだ。
The second recurrence should be treated with a pulsed vancomycin regimen. (Conditional recommendation, low-quality evidence)
2回めの再発はパルスしたバンコマイシンを使う(a pulsed vancomycin regimen)。
M「でた、バルス!」
I「バルスじゃなくて、パルス。年がバレますよ」
M「今どきの子どもは80年代ジブリくらい常識です」
I「さよか。ここではpulsed、と動詞として使ってます。手元の辞書(英辞郎)だと、鼓動する、脈打つ、ビートを打つ、って意味の自動詞だそうです。なんとなく、わかりますね」
M「conditional recommendationというのは?」
I「conditional は条件付けの、という意味。まあ、そんなにオススメじゃないけど、いちおう書いとくわ、くらいの意味です。だからlow-quality evidence、エビデンスの質も低いよと書いてあります」
M「なるほど、2度めの再発ではパルスだけど、根拠の程度はいまいちよってことですね」
I「とれびあ〜ん」
英語は難しくありません。少しずつ学んでいきましょう。
今日のポイント
・recurrenceとrecrudescenceの違いを知ろう
・pulseの動詞の使い方を知ろう
今日学んだ単語:recurrence, recrudescence, pulsed
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