神戸大学感染症内科の後期研修(フェローシップ)はモジュール制をとっており、3年間のプログラムに加えて「臨床微生物学」、「臨床薬理学(抗菌薬 学)」、「臨床感染症学」、「倫理・コミュニケーション」、「感染管理学」のすべてのモジュールで「発表」(レクチャー、学会、カンファなど)、「書き 物」(総説論文、まとめなど)、そして「試験」に合格しなければ卒業できません。2012年度の試験問題を公表します。プロになるにはこのくらいが要求さ れています、ということで、ぜひチャレンジしてみてください。(実症例は少し問題変えています)
神戸大学病院の感染管理は基本的に感染制御部が行なっており、感染症内科はお手伝いするだけだった。が、針刺し対応や感染制御部の会議、Big Gun projectと年々感染管理支援にも参加するようになっている。2,013年度からは神戸市立医療センター中央市民病院での感染管理短期研修も行うことになった。この領域に強くないと、日本で感染症のプロとして生きていくのは難しい。頑張ってください。
感染管理学 テスト 2012年度
文責 岩田健太郎
以下の問題から3問好きなものを選んで解答してください。問題をよく読んで出題の意図を理解して解答すること。字数制限はありませんが、長く書いたからといって加点はしません。
1.薬剤耐性菌の検出を理由に患者に接触感染予防策を施すとき、どの菌がその対象になるか、考え方を示せ。
2.病棟で1ヶ月間「SLE」として加療されていた患者が実は塗抹陽性の肺結核だったことが判明した。「ひええー」と絶叫した後、とるべき対策を「長期的に」まとめよ。
3.医療スタッフの手洗い遵守をどのように評価すべきか。
4.Big gun projectが抗菌薬届出制、許可制に勝る点はどこか。改善点があるとしたらどのようなところか。
5.あなたは無事感染症フェローシップを終え、ある病院(300床)の感染症科部長、感染管理室長を命じられた。着任1週間でやるべきことを書き出せ。
6.JANIS(厚生労働省院内感染対策サーベイランス事業)の問題点をまとめよ。
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