国際H7N9アセスメントチーム中国でのミッション完了
北京 2013年4月24日ー海外と中国の専門家たちのチームは上海と北京の訪問を完了し、インフルエンザA(H7N9)の状況を検証した。その後、国立健康家族計画委員会(NHFPC)への推奨を行った。
「中国の対応は模範的であった」とケイジ・フクダ医師は言った。彼はWHOの健康安全副事務総長である。「政府各部署、例えば中国疾病管理予防センター(CDC)や流行地域の担当者たちは迅速に対応し、重要な情報を共有した。例えば、遺伝子配列やウイルスなど、状況を分析し、将来必要になるかもしれぬワクチンを作るのに必要だったのだ」
「アウトブレイクの状況といったリスクについてはグローバル化した世界において共有されている。我々は相互に結びついているのだ。国際保健基準(IHR)を順守する上で、中国で起きた本例の重要性にそのことが示されている」とフクダ医師は付け加えた。
チームはNHFPCとWHOのジョイントチームであったが、海外と中国における疫学、ウイルス学、臨床医学、公衆衛生学、そして医療政策学のエキスパートたちからなっていた。ミッションの目的はH7N9の状況を見積もり、推奨を行うことだ。
4月19日から23日、中国の北京、そして上海においてチームは関係者と会合した。北京では、チームは中国CDCのスタッフと会った。上海では、本市のH7N9ワーキンググループのメンバーに会った。彼らはまた、上海公衆衛生臨床センター、上海疾病管理予防センター(CDC)、上海動物疾病管理予防センターのスタッフとも会合した。チームは倉庫の家禽マーケットを訪問し、こうしたマーケット閉鎖の効果を直接確認した。
「中国はSARSや2009年のインフルエンザH1N1パンデミックなど極端な疾患を体験してきた」とNHFPC健康緊急事態事務局総長のリアン・ワニアン医師は言った。「こんどはH7N)の新しい流行地となっている。しかし、これまでの経験から対応は分かっている」
チームは強固な報告システムと、上海における医師たち、地域の保健農業関係者の意識の高さおt中国CDCが提供するサポートに着目した。
「対応は医療と対応準備に対し、早期の多大な投資を反映するものだ」とフクダ医師は述べた。
チームによると、上海の生きた鳥類のマーケットを閉鎖するといったこれまでの対策はタイミングにおいても適切で、しっかりしていると考えている。上海では、これまでに鳥の感染は生きた鳥類のマーケットに限定されている。しかし、エキスパートたちはまだこの疾患全体像の一部しか分かっていないことにも警戒の念を表明した。
特に懸念すべきは、ウイルスが家禽に顕在する疾患を起こさないようだという事実である。追跡や管理がより困難になるのだ。
ほとんどすべてが散発的な症例だが、数例の家族内クラスターが見つかっている。しかし、我々にはクラスターがひとつの感染源から同様に曝露されたのか、限定的な人人感染なのかははっきりしていない。人人感染があると結論付けるには充分な根拠が無い。さらにいえば、持続的な人人感染はまだ見つかっていない。
すでに100人以上の散発的な感染が起こっている。ほとんどが重症例で、20例以上の死亡に至っている。何人不顕性感染があったのかは、まだはっきりしていない。人人感染を起こす能力がウイルスにあるかもはっきりしない。
人人感染を起こす能力をこれから得る可能性も否定出来ない。したがって、このウイルスとアウトブレイクについては極度の懸念をもって丁寧に追跡しなければならない。
そのため、チームは継続的な国内外の協力が必要であると強調した。国内レベルでは、医療・農業セクターで継続的な協力が必要である。国際レベルでは、継続的な情報、推奨、知見、そしてウイルスそのものの共有が最重要である。
お問い合わせは以下に
Helen Yu
Communications Officer, WHO in China
Tel: +86 10 65327191
E-mail: [email protected]
“Translated, with the permission of the publisher, from International H7N9 assessment team completes mission to China http://www.wpro.who.int/china/mediacentre/releases/2013/20130424/en/ accessed 25 April 2013”
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