インテルが勝利し、バルサは敗北した。これを残念がっているファンは多いだろうし、スカパーのアナウンサーも「残念ながらバルサ敗退」と思いっきり偏向してしゃべっていた(笑)。
しかし、インテルは本当に上手だったと思う。バルサが一番やられて困ることを忠実にやっている。モウリーニョはとても嫌らしい、したがってとても優秀な監督と言うことだ。彼がFCポルトの監督だった頃にオールドトラフォードで一泡吹かせて大喜びしていたが、今日も本当にうれしかったのだろう、大ガッツポーズだった。
インテルは引きまくっていた。退場者が出たこともあるが、ペナルティエリアちょっと外を戦線と決めて、ずっと引きまくりである。通常、日本の解説者は「引きすぎると良くない」「ラインは上げた方がよい」と言う。だが、それは手段であって目的ではない。モウリーニョは常に勝つためにはどうしたらよいかと考え、多くの日本人は勝っているチームがどうやっているかを模倣しようとする。両者は大いに異なる。バルサと相対するときは前でプレスをかけてもパスで交わされてしまう。チャビのちょっと前あたりでじっくり待った方がよいのだ。
プレスサッカーをパスサッカーで打ち破って昨年優勝したバルサだが、そのパスサッカー対応策を披露したということは、今後バルサのパスサッカーが世界を席巻するのがむずかしい、ということを意味している。チャンピオンズリーグで連勝できないのは、この「対策」のスピードと情報公開にある。50年代、60年代のレアルのようにはいかないのである。
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