今週のランセットにCDCの新しいディレクター就任の記事が載っています。前任者のJulie Gerberdingは今年1月に辞任していたのでした。全然気がつかなかった。
A neww manifesto for the CDC
どうもGerberding女史はオバマ政権では評価が低く、続投とはならなかったようです。911以降、強いリーダーシップを示した彼女は組織の中で素晴らしいリーダーに見えたものでした。学会とかでちらっと見たことがありますが、カリスマのオーラが出ていました。
でも、あまりの強権ぶりにCDCスタッフも何人か辞任、その適性に疑問を呈する人も出てきたようです。カトリーナ問題での失敗や温暖化問題でブッシュ政権を支持したこともマイナス評価になったようです。サイエンスよりもポリティックスを優先させたのがだめだった、とランセットの評です。
ときどき、日本ではWHOやCDCというと無謬の神様みたいに扱い、その言及はまさに神の啓示のように絶対視されることがあります。でも、所詮、WHOもCDCも人が作った組織に過ぎず、人の営みにまつわるいろいろな問題からは免責されません。当たり前ですよね。もちろん、振り子を逆に振って、WHOやCDCなんてだめだ、日本は日本で、、、と国粋主義に固まる根拠もありません。そもそも日本にはCDCに相当する(匹敵する、という意味で)組織がないのですから。
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