前々から疑問に思っていた精神科系疾患の病名と見立ての問題にクリアに答えた本。今抱えている病気のとらえ方を見つめ直す意味でもよい頭の整理になりました。うつ状態という症状概念とうつ病という疾患概念は異なる、というような部分が明記され、がんになったときや災害にあったときに様々な症状が出るのは「異常状況における正常反応」で決して病気ではない、という考えも納得がいきます。
良心の領界
静かで力強いスーザン・ソンタグの言葉がたくさん聞ける本。孤独と連帯の関係についてのコメントがとくに印象深かったです。連帯、なんて私たちの世代には遠い遠い言葉ですが。
難しいことを簡単に書くのは本当に難事で、その内面をよくよく咀嚼していないとできない芸当です。そういうことをいとも簡単に(と外野からは思える)やってしまうのが甲田さんや池田清彦さんたち天才なのでしょう。
コメント
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