今年何冊本を読んだでしょう。あと何冊読めるでしょう。まだ24日ですが、おそらくは文句なしの今年のベストです。
奇跡のリンゴ
テレビの方は見ていませんが、本当に感動しました。他人の武勇伝の過度な演出は、プロジェクトXとかでもちょっと興ざめなのですが、木村さんはあまりに凄すぎて演出のいやらしさなどを意識すらしなかったです。このような話を冷笑するほどシニカルに生きることはよほど難しいでしょう。
本当に今年はいろいろなことがあり、人生で一番苦しい思いをした、なんて思っていましたが、本書を読んでそんな甘えた心はすぐに消え去りました。私は十分恵まれています。
巻頭にあるのはタゴールの詩です。
危険から守り給えと祈るのではなく、、
危険と勇敢に立ち向かえますように。
痛みが鎮まることを乞うのではなく、
痛みに打ち克つ心を乞えますように。
人生という戦場で味方をさがすのではなく、
自分自身の力を見いだせますように。
不安と恐れの下で救済を切望するのではなく、
自由を勝ち取るために耐える心を願えますように。
成功のなかにのみあなたの恵みを感じるような
卑怯者ではなく、失意のときにこそ、
あなたの御手に握られていることに気づけますように。
タゴール 「果物採集」より 石川拓治訳
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