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2011/04/09

コメント

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新生児科医の下風朋章と申します。
最近、私自身が思っていることが絶妙に述べられていて思わずコメントしました。

新生児医療に携わっている人は「良い人」が多いと思っています。
「良い人」には、正義感が備わっていると思います。
日本の新生児医療にスタンダードはないが一様にレベルが高いと、ある外人新生児科医がコメントしていましたが、これは、「良い人」の強い正義感、義務感に支えられている結果と思います。

さて、新生児医療は、集中治療室と言いつつ、集中治療とディベロプメンタルケアが共存した特殊な医療空間です。
赤ちゃん自身は意志を表現出来ず、医療者やご家族が良いと思うことが実施されています。
その中で、医療スタッフが過剰に先鋭化したケアを追求し始めると険悪になります。

医療介入は赤ちゃんに苦痛を与えます。安楽を目指したケアとは対極ですが必要です。
この介入を悪とされると困ります。
その他、NICUでは静粛な環境が求められますが、静粛を追求し過ぎるとベットサイドで研修医への教育は出来ません。
「可愛いね」という普通の発言も出来なくなります。
仕舞いには、静粛を注意しあう秘密警察のようにギスギスしてきます。

>正しさ(と彼らが認識するもの)のゆえに、極め付けにやっかいなのである。
私は、これに加えて、正義感に無意識的な自己実現が重なると厄介さはより強固になると思います。
ただ、こうした人は全くやる気がなくて、無責任な人よりも良いと思っています。(期待を込めて信じたいです)
強烈な正義感に接すると、自分自身は身の丈に合った最大限を目指しながら、
同時に、醒めた自己評価は忘れてはならないと思っています。

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