と自分に言いたくなることがあります。
僕は、プロベネシドのペニシリンへの併用は保険が効かないものだとばかり思っていました。そんなことはなく、ちゃんと効能に載っているのでした。
http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se39/se3942001.html
- 痛風。
- ペニシリン、パラアミノサリチル酸の血中濃度維持。
メーカーさんに調べてもらったら、ずっと昔からこの効能はあったのだそうです。本当に知らなかった。思い込みってとても怖いです。
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と自分に言いたくなることがあります。
僕は、プロベネシドのペニシリンへの併用は保険が効かないものだとばかり思っていました。そんなことはなく、ちゃんと効能に載っているのでした。
http://www.interq.or.jp/ox/dwm/se/se39/se3942001.html
メーカーさんに調べてもらったら、ずっと昔からこの効能はあったのだそうです。本当に知らなかった。思い込みってとても怖いです。
投稿情報: 10:59 カテゴリー: 感染症 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (1)
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神戸に青木眞先生がおいでになりました。肺炎についてのご講演で、満員。当院の医師、検査技師などもちらほら見られました。
僕が神戸大に初めてきたとき、「青木先生って誰?」とかなり優秀なドクターに言われてショックを覚えたことがあります。隔世の感があります。神大病院は、確実に、ゆっくりとですが、よくなっています。
神戸は便利な美しい都市です。海が開け、ほどほどに都会、ほどほどに自然。交通の便が良く、どこに行くにも近い。でも、この情報化社会で、驚くほど神戸大のドクターは情報から隔絶されています。まるで孤島に住んでいる人々のように。内部の事情にだけやたらと詳しい人がたくさんいるのです。これはどうしたことでしょう。
むしろ、地方に行くとそんなことはない。田舎の中小病院では感染症の勉強を使用としてもツールがない。専門家がいない。相談相手がいない。だから、ネットで検索します。彼らは情報に飢えているのです。情報に飢えた田舎人に現代は優しい時代です。なんでも手に入るのです。そう願いさえすれば。北風が勇敢で頑強なバイキングを作るように。
神戸大の学生はとても優秀ですが、情報から隔絶されているので、まるでソフト空っぽの新品のコンピューターみたいです。コンピューターならソフトや情報をぶち込めば使えるようになりますが、人間に情報をぶち込んでも、物知りなバカができるだけです。「物知りなバカ」は無知な賢者よりもはるかに始末が悪いのです。
だから、自分で目を覚ましてもらわなければなりません。教育の目標はawakenerであること。目を覚ましてもらうこと。外の世界を知ってもらい、優秀な医師を目の当たりにしてもらい、自分がどうあるべきか、自分の力で一所懸命考えてもらうことなのです。青木先生のようなロールモデルは、それをもたらすための触媒なのです。青木先生とカンファレンスで同じ空気を吸い、食事を一緒にとれば、もともと優秀な学生は「目ざめた人」になるのでしょう。
青木先生、ご多忙の所当院においでいただき、ありがとうございました。またときどきいらしてください。そのときはもっと、もう少し、よくなった病院をお見せできると思います。我々は今より良くなる以外の選択肢を持っていないのですから。
投稿情報: 10:56 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (5)
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僕が考えたタイトルではありません。今月の日本医師会雑誌の特集タイトルです。すごいですね。
投稿情報: 08:18 カテゴリー: 感染症 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
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昨夜は、稲田先生の講演会でした。NYにいたときに随分お世話になった先生ですが、いまはアメリカとケニアを中心に活動中です。
http://www.ne.jp/asahi/ilfar/home/hyoushi.htm
アフリカの実情って、本で読んで数字でみても全然理解したことにはならないのですね。また行かねば。
ものすごいエネルギーで多くの方に勇気とやる気を与えてくださいました。稲田先生、企画してくださったGSKの皆様、ありがとうございました。
投稿情報: 08:21 カテゴリー: 感染症 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
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全ての本が良いことを書いていますが、一般的に皆が納得することは、それ自体は意味をなしていないことが多いです。
例えば、
「和が大事」
といわれれば、これはもちろん「そうですね」とくるでしょう。でも、和を大事にしていればリーダーシップと呼べるかというとそうでもない。和より大事なものもあるでしょう。和はどこまで大事で、どこで他の価値に凌駕されるか、このような条件が明示されていないと、
責任感は大事
決断力は大事
褒めるのは大事
ヴィジョンを示すのが大事
という「正論」のオンパレードになります。正論のオンパレードは「何もいっていないのと同じ」なのです。
とにかく、ざっと読んだ本はこの4冊
リーダーになる人に知っておいてほしいこと
良くも悪くもPHPらしい本
最高のリーダー、マネジャーがいつも考えているたったひとつのこと
この本の最大の功績は、リーダーとマネジャーを分けたことか。
これは、一番つまらないと思っていたら、存外面白かったです。ただし、20分あれば内容はわかるので立ち読みでいけます。
マウスの実験で世界平和が達成できる、というコンセプトの本。
他にもたくさんありましたが、4冊くらいでさすがにお腹いっぱいになりました。
投稿情報: 13:20 カテゴリー: 本、映画、その他 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
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リーダーシップについてのワークショップを依頼されていて、今勉強しているところですが、結論から言うとこの領域は「よく分からない」。
既存のリーダーシップ論にはいろいろ問題点山積みです。
1.脳科学や社会学、行動科学、心理学のベーシックなデータをいきなり現場でアプライしている。いわば、マウスの実験で「効いた」薬のいきなりの臨床応用。
ビジネス本の大多数はこの誤謬で読者を煙に巻いています。
2.限定された条件で観察されたデータを無理矢理一般化している。ある日あるとき上手くいった事例がユニバーサルに上手くいく「法則」に変換されている。
これは4の中で出てきます。
3.失敗体験の反対が成功であると誤認されている。
失敗例たるリーダーの反対をやれば上手くいくとは限らない、、、、
4.ある一つの成功例が成功をもたらしたリーダーの、未来永劫における必要十分条件と誤認される。
これはアメリカ系のビジネス本にありがちな誤謬です。有名なのは元ニューヨーク市長のジュリアーニ。彼は市長になってしばらくは評価は微妙だったのですが、911で一気に評価を高めました。しかし、米国大統領選ではあっさり惨敗。
「リーダー論を含めて、ビジネス理論はすべて賞味期限を持ち、未来永劫有効な方法論はあり得ない」。
といえそうです。同様のことは、最近ではCDCのガバディングさんにもいえると思います。緊急時、黎明期のリーダーが安定期には誤作動を起こしやすいこともよく知られています。星野流がもてはやされたと思うと、その後は渡辺流が流行ります。あれだけもてはやされたベンゲルやヒディングはバッシングの対象で、いまやグラウディオーラが「旬の」リーダーです。彼が負けるまでは、そうでしょう。しかも、最近のビジネス理論は足が速く、その賞味期限はどんどん短くなっています。リーダー論は、お笑い芸人の一発芸と構造上大差ないと思います。こちらも賞味期限は恐ろしく短い、、、、
5.誰でもリーダーになれる、とくに才能は必要ない、論
これは、睡眠学習と同じ理論です。
優れたリーダーとはこういう結果をもたらす人だ、という事象の説明は出来ても、「こういう人なら優れたリーダーになれる」とか、「こうすれば優れたリーダーになれる」というのは半年か1年程度しか維持できない理論に堕しがちです。どんなに優れた人でも、いつも期待される結果が出せるわけでもないのです。このことは、この数年でアメリカという国が見事に例証してくれました。数年前に某有名病院のリーダーシップ開発コースに参加したのですが、その時のシラバスは今読み返すと、なんともカビの生えた、バブル時代のアメリカ価値観の象徴に見えて、いささかもの悲しくすら見えます。
世界で最も優れたリーダーと見なされているアメリカのオバマ大統領。彼も必ず、いつかバッシングされる日が来ます。持ち上げてたたき落とすのは、メディアとその周辺の常套手段だからです。これはトスされたバレーボールが必ず地面にはたき落とされ、たたきつけられるくらい、間違いのない末路です。
もう一つ、これも分かっていることがあります。それは、日本には優れたリーダーが非常に少ない、ということです(優れたプレイヤーが多いにも関わらず、、、いや、多いが故にというべきか)。日本の場合、むしろ上に上がればあがるほどダメになっていくパターンが多い。このことは、いちいち例証しなくても、ぐるりと周りを見渡してみれば、すぐ分かる。
日本型リーダー論もだめ、アメリカもダメ、となり、この先リーダー論はどこへ行くのか。たぶん、いろいろなモデルがこれからも百花繚乱、飛び出すことでしょう。女性週刊誌で毎週のように新しいダイエット法が紹介されるように。毎週新しい方法が飛び出すということは、「これだ」という良い方法が皆無だ、ということなのですが。
投稿情報: 09:47 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (7)
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CDCの前のinterim guidelineでは患者たる妊婦と児はいっしょにいてよいとありました。母体からの防御抗体があるので母乳、それもbreastfeedingで、という推奨でしたが、そもそもその抗体のない新型インフルエンザで、それってどうなの?と僕は反対の意見を持っていました。
で、CDCの新しいガイドラインです。妊婦のインパクトが大きくなってきたこともあり、搾乳に推奨が変更されています。これなら納得です。
http://www.cdc.gov/h1n1flu/guidance/obstetric.htm/?breaknews
投稿情報: 09:21 カテゴリー: 新型インフルエンザ | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (1)
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沖縄に来ています。ERアップデートin 沖縄2009に参加しているのです。
林寛之先生、箕輪先生、寺澤先生、林峰栄先生、今先生と言った救急医療のスターたちと、飯塚の井村先生や青木眞先生、スナッジラボの前田先生などといっしょにいろいろなレクチャーとワークショップに参加しました。僕もちょびっとだけ参加しました。沖縄ののんびりした空気と参加者の熱気に当てられて、少し元気になりました。ERの元気で明るい先生たちといっしょに話していて、楽しい診療風景というのがすこしよみがえってきました。救急診療の躍動感が伝わってきましたし、救急医療の悲哀感みたいなものもちょっぴり伝わってきました。「話が通じる人たち」との会話も楽しかったです。なんの話かは内緒ですが。
救急専門医は全国で3000人足らず。アメリカが3万人で10分の1。でもERで多くの患者さんを見てくれれば、それだけ専門医の負担も少なくなるわけで、日本全体のことを考えると、「できる」救急医の充実は必須なのでしょう。まあ、このような医療制度の改善云々よりも、躍動感があり、楽しくたくさんの患者さんを見ることに喜びを覚えるドクターたちが増えてくれるのはよいことだと思います。
時に、日本の感染症専門医は1000人足らず。でも実際に臨床研修を受けて(学会何年所属、、、の「机の上の」ペーパードライバーではなく)専門医になったのは、おそらく○人にすぎず。米国の感染症専門医が6000人以上。救急の先生とどちらが悲惨な状態かは、、、まあ、これは、It depends on how you look at things,,,というやつかもしれません。
青木眞先生のHIV診療とERのレクチャーはとても勉強になりました。青木先生のように何度聞いても勉強になるレクチャーができるようになるのが目標ですが、今のポジションで教育レベルを上げるのは至難の業か?と思っていたら、寺澤先生はこれを10年もおやりになりながらレベルを維持・向上されておいででした、、、まあ、寺澤先生にできるから岩田にできるわけでもないのですが、言い訳しないでがんばります。少なくとも3年はがんばらねば。そして、10年あれば○○ができるのではないか、と。
投稿情報: 14:26 | 個別ページ | コメント (0) | トラックバック (0)
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